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第3話 レベルアップしすぎですよ!! 大魔王様!!

※無理矢理・脅迫表現あり。ご注意ください。 「はぁ~……」  一日の疲れを癒してくれる、大好きなバスタイム。  いつもだったら上機嫌で入浴剤を選び、心からリラックス状態でのんびり出来ているはずなのに……。はぁ、……本当に散々な一日だった。  高校時代に出会い、ほんの数ヶ月付き合った年上の相手……。  輝宮弓弦……。彼にもう一度会う日が来てしまうなんて……、あぁ、巡り合わせに慈悲というものはないのかっ!  数年前に手紙一通でお互いの関係を完結させてしまった柚奈に対し、輝宮の怒りは溜まりに溜まっていたようだ。……まぁ、当たり前か。  なにせ、何の前触れもなく別れを突きつけてしまったのだ。  付き合いが順調にいっている、と思っていただろう輝宮にとっては青天の霹靂。  一方的に別れを告げ、話し合う事すらせずに逃げた自分……。  全面的に自分が悪い。柚奈はラズベリーの香りがするお湯の中で膝を抱え、後悔の息を吐く。……凄く、失礼な事をしてしまった。深く、傷つけてしまった。 『いいか? 柚奈……。俺とお前は別れてなどいない。あんな紙切れ一枚で、いや、たった三行で関係を断ち切れると思うな』 『せん、ぱ、……っ。……私、はっ』 『また逃げ出せばいい、なんていう浅知恵も通用しないからな。もう二度と……、同じ轍を踏む気はない。二度と……、絶対にっ』  数年ぶりの執拗な愛撫に身悶え、輝宮の感触をたっぷりと味わわされた柚奈は、その最中に彼を呼びに来た別の男性医師の登場がなければ、最後までされていた事だろう。  くらりと眩暈を覚えてしまいそうな感覚で、柚奈の耳に届いたのは輝宮の舌打ち。  彼は少しの間男性医師と話をし、扉を閉めて柚奈の許に戻ってくると、こう言った。 『特別に今だけは逃がしておいてやる。……ほんの少しの間だけ、な?』  時を経て立派なお医者様となった元恋人の笑みは迫力を増し、柚奈という子兎がうっかりお尻を向けてしまった場合……、恐らくは、一瞬で喰い殺されるだろう確率9999999999%!!!!!!!!!!!  お湯の中にゴポポポポポポポポポポポと頭まで沈んでしまった柚奈は、すぐに苦しくなって勢いよく湯舟から立ち上がってしまう。   「はぁ、はぁ、はぁ……」  与えられた猶予は、『ほんの少しの間』。  半日? 一日? 一週間? ……輝宮の気はそこまで長くない。  多分、三日、程度……。その間に、何か対抗策を練らなくては!!  引っ越しは……、うん、無理。実家暮らしだし、両親も柚奈の一人暮らしを絶対に許しはしない。勤め先はこの家の一階だから……、あぁ、輝宮が訪ねてきたら、受け身で出迎えるしか選択肢がない!  「で、でもっ、……多忙なお医者様の身の上だしっ、早々頻繁には来ない、よね?」  大体、何年も前に一方的な郵便物のみで別れを告げた元恋人に、未練なんてないない。  きっと、当時の事を少々根に持っていて、意地悪をしてやろうぐらいの……。   『柚奈……』  強引にキスをされ、肌に淫らな熱を灯されながら囁かれていた自分の名前。  付き合っていた頃よりも強く、強く、……柚奈の心と身体を縛りつけてくるかのような狂おしい響きだった。名前を呼ばれただけでも感じてしまいそう、というか……っ。  あの室内での一件を思い出してしまい、柚奈の秘部からとろりと甘い蜜が物欲しそうに滲み出してきた。 「んっ……。せん、ぱ……、ぃ」  別れを切り出したのは、その要求だけを輝宮に押し付けたのは自分自身だ。  もう二度と会わない、会えない……。そう覚悟して、彼の許を離れたのに……。  病院の庭で輝宮と再会した瞬間、柚奈の心に湧きあがったのは、酷い罪悪感と……、彼の腕の中に飛び込んでいきたいという、我儘な衝動だった。  ……嫌いで離れたわけじゃない、という事実が、柚奈の弱点そのものだ。  自分は今も、あの人の事を……、輝宮弓弦の事を忘れる事が出来ていない。  どんな感情にしろ、彼の瞳に自分が映り込むと嬉しくて堪らなくなってしまうし、触れられてしまえば、この身体が誰のものか、誰に応えるべきなのかすぐにわかってしまう。   「……弱みだらけ」  だからこそ、まずい。  輝宮が望む度に会う事を受け入れてしまったら……、いつか逆らえなくなってしまう。  彼という存在そのものが、柚奈の弱点そのものであり、何よりも愛おしく、追い求めているものなのだから……。  けれど、淫らな行為を動画や写メに撮られている。拒否権はない。   「はぁ~……、とりあえず、もう上がろ」  延々と悩んだところで成果はない。  柚奈はバスルームを後にし、ラフな私服に着替えてからバスタオルで頭と髪を覆い、リビングに向かった。――そして、家族団らんのその場所で。 「あらっ、遅かったわね~。輝宮さん、ずっと待っていてくださったのよ」 「いえ、お義母さん。ほんの十分程度ですから。それに、夜遅くに押しかけてしまったのは僕ですし。本当にすみません。礼儀を欠いてしまって」 「何をおっしゃるんですか、輝宮先生!! 土産にこんな上等な酒まで……っ、その上、またウチの柚奈とお付き合い下さるなんてっ、うぅぅぅっ、良かったなぁああああっ、柚奈!!」  現状を三秒で理解した。  夜の十時近くに人様の家に上がり込んだ俺様大魔王男が、言葉巧みにウチの両親を懐柔し、……そう、あの頃のようにあの手この手で自分を受け入れるように流れを誘導し、この状況を作り上げているのだ。――おのれ!! 腹黒鬼畜大魔王!!  だが、今の柚奈に応戦する気力はない。もうベッドにダイブして爆睡したい。  というわけで、くる~り。 「ふあぁぁぁ……、おやすみなさい」 「あっ、こら!! 柚奈!! 輝宮さんに何て失礼な事をっ!!」 「お前の為に来てくれたんだぞぉ~!! 父さんは不義理な娘なんか、娘なんかっ、うぅううううっ、輝宮先生っ、あんな捻くれものの娘ですが、どうかっ、どうかっ!!」 「とても素敵な娘さんですよ。出会った時から、僕は柚奈さんの一生懸命な姿に惹かれていますから」  何も見えない、聞こえない。  柚奈は全力逃亡のコマンドを即決し、自室に逃げ込むべく早足で急ぐ。  誰も入ってこれないように戸締りし、あたたかなお布団に潜り込む。  ……………。  ――しかし、鍵を掛けたはずの扉が五分後、何故かカチャリと音を立てて開いてしまった。  静かな足音がお気に入りの真っ白な絨毯を踏みしめ、……~~っ!?!? 「か、輝宮せんぱっ、な、何やって、んんっ~!!」  足元の方からお布団の中に侵入し、柚奈の身体に覆い被さった不埒な重み。  柚奈が大声を出せないように手のひらで口を塞ぎ、彼の左手が身体のラインを味わい始める。 「逃亡タイムは終了だ。こっから先は、お待ちかねの捕食タイムだ。昼間に中途半端で放り出したからな。たっぷり触って……、どうせなら最後までシてやる」 「んぅぅううっ!! ん~!! ……ぷ、はぁっ、……な、何、考えてるん、です、かっ。家族がいるんですよ!! バレたらっ」 「お前の親父さんは、遠慮なく泊まって行けと勧めてくれたぞ? あぁ、そうだ。お前の母親の方は……、早く孫の顔が見たい、とか言っていたな」 (お父さんとお母さんの馬鹿ぁあああああああああああああああああああ!!)  元々、最初に付き合い始めた時から、輝宮は柚奈の家族に好かれていた。  秘密で付き合っていれば良かったのに、付き合うと決まった途端に律儀としかいえない行動と言動で柚奈の両親や家族に挨拶をし、ある意味で……、根回しに余念がなかったような気が、する。まぁ、その分裏では、両親の許可を取らず、何も知らない恋愛初心者な柚奈に淫らな行為を教え、……結構早い段階で処女を奪われてしまった。   「柚奈……、俺達は別れてない。まだ、恋人同士のままだ」 「ち、違いますっ。もう、他人ですっ。輝宮先輩にだって……、新しい彼女の一人や二人」 「お前はどうなんだ? 俺に別れの手紙を寄越した後、……この膣内(なか)を味わい、満足させてくれた奴はいるのか?」 「くっ……。やぁ、ぁぁっ、……中、……はぁ、ハァ、弄るの、……ぁあっ、ぁあんっ、だ、だめっ、ハァっ、はぁっ」 「今日触れた時にわかったのは、あまり使っていない、という事だけだったが……。どうなんだ? 俺以外を誘った事があるのか?」  上掛け布団の中でごそごそと互いの身体が攻防を繰り広げるが、昼間と同じように結果は変わらない。輝宮の硬い手の感触が柚奈のショーツの中をまさぐり、使い込まれていない蜜壺に淫らな蜜を溢れさせてゆく。   「ハァ……。ひとつになってみれば、わかるんじゃないか? お互いにこの数年間……、欲求不満を持て余していたかどうか」  柚奈の性器の具合を確かめれば、ある程度は読まれてしまうかもしれない。  けれど、たとえ輝宮の逞しい熱で奥まで埋められたところで、彼の方がこの数年間どうだったのかなんて、わかるわけがない。  だけど……、耳たぶを食まれ、「欲しいだろう?」と意地悪に甘く囁かれてしまえば……。 「せん、ぱ……っ、ふ、うぅっ……、ぁあっ、やっ、ぁっ、ぁあんっ」 「どうする? 家族にバレるのを覚悟で、ここで俺に抱かれるか……。それとも、大人しく着替えをして、俺の車に乗って外泊するか……」 「か、帰って、……くだ、さぃっ」 「お前の要求を聞いてやるほど、俺はお人好しじゃない。……ほら、お前のクリがぷっくり硬くなって……、コロコロ転がせそうだ。それに、ココはビショビショのぐちゅぐちゅだし、今すぐ突き入れたら即イキしそうだな。はぁ、……柚奈、選べよ。俺のを銜え込んで家族に醜態を晒すか、それとも」 「うぅっ……、い、行き、ますっ。……先輩と、いっしょ、にっ」  両親は柚奈が輝宮と結婚出来れば大喜びするだろうが、流石に自宅で男女の行為に及ばれる事を望みはしないだろう。それに、今は出かけている兄や他の妹弟達が帰ってきたら……。  男性に淫らな愛撫を施され、感じながら乱れている姿。誰にも見られたくなどない。  悔しげに柚奈が頷いてみせると、輝宮が一度身体を引こうとして……、何故か、ズボンのベルトに手をかけ始めた。 「か、輝宮、先輩……?」 「昼間の分と、今ので……、ちょっと、まずくなった」 「はい? きゃんっ」  ズボンを膝下辺りにまで引き下げ、輝宮がトランクスの中から取り出した一物を柚奈の股の間にねじ込んでくる。 「えっ? ちょっ、きゃぁっ、……やぁぁぁっ、な、何やってるんです、かぁっ」 「男の生理現象だ。少し擦りつけて一回射精()せば、何とかなるだろう」  両親に気づかれないようにと、上掛け布団の中で控えめにごそごそと行われた攻防。  勝敗は勿論、己の欲望に忠実な美形医師、輝宮弓弦だ。  彼は柚奈を雌犬のように這い蹲らせ、堪えのきかなくなった己の熱く滾る凶棒で蜜を零す秘部を擦りつけ、ボリュームのある乳房をぐにゅぐにゅと揉みながら腰を揺すり始めた。 「や、ぁぁっ……、ひゃんっ、ァッ、ぁぁ……、やぁぁっ」 「お前には生殺し状態だろうが……、ハァ、我慢しろ。俺の家に着いたら……、はぁ、……ハァ、……朝まで、休みなしで、可愛がって、やる……」 「んっ、んんんんっ! ……ぁっ、ァあんっ、だめっ、……はぁ、ハァ、だめっ、ぇっ、せんぱ、……んんんんんっ」 「ハァ……、柚奈、……柚奈っ。はぁ、……はぁっ、……ずっと、……ずっと、お前を……、くっ、……あぁ、柚奈っ、柚奈ッ、……早く、早く、お前の、中にっ」 「せんぱっ、……あぁっ、んっんっ、……ひ、ぁぁっ」  輝宮の雄竿はあまりにも熱く、徐々に腰の動きも乱暴に、性急なものへと変わっていった。  グチュグチュと互いの蜜が溶け合い、混ざり合い、蜜口やクリトリスに硬く熱いものがずちゅずちゅと火傷を負いそうなほどの勢いで擦りつけられ……。  階下の両親を気にして声を我慢していた柚奈の口に、輝宮の指が三本押し入ってきた。 「んんんんっ!!」 「ほら、舐めろ。あの頃に教えてやっただろう? 俺の指をモノに見立てて舐める練習をしろ、って。……ハァ、……あぁ、……くぅぅっ、柚奈、……柚奈っ!」 「んんんんんんんんんんぅううううっ!!」  凌辱のような動きが終わりを迎えると、柚奈の太腿や腹に輝宮の残滓がビュクビュクと飛び散った。ドシッ……と、輝宮の重みが柚奈の背中にのしかかり、彼の乱れた吐息に全身がまた酷く疼いてしまう。 「柚奈……、絶対に……、逃がさない」  間違いなく脅迫の言葉なのに、……少し掠れた低い声音で囁かれたその音には、寂しそうな、柚奈に縋ってくるかのような、……ある種の必死さが感じられた。
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