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第2話 改めましての尋問時間

※無理矢理、脅迫表現あり。ご注意ください。 「――相変わらずのお人好しっぷりを利用してみたら……、案の定かかったな」 「うぅ……っ。最初からグルだったんですねっ」 「お互いにギブアンドテイクで契約を結んだだけだ。お前の友達だって、事前の調べでわかっていたからな。少々の礼金と実入りの良い物件を紹介してやると言ったら簡単に飼い慣らせたぞ?」  自分にこの意味不明な、男性医師とのお茶会とやらのバイトを紹介してきた友人。  大学で知り合った女友達だが、彼女はそんな欲の権化じゃない……、はず。  まぁ、多少はミーハーなところもあるし、良い男には弱いが……。   座るよう促された客室のソファーに腰を下ろしながら、柚奈は珈琲を淹れ始めた輝宮に剣呑な目を向ける。 「輝宮先輩、――彼女の同情を買いましたね?」 「さぁ、どうだろうな? 彼女が快く俺からの頼みを引き受けてくれた事だけは確かだがな」  彼女が、友人の鈴原優理(すずはらゆうり)が、金やイケメンを差し出されたぐらいで悪事に手を染めるはずがない。 (大学時代、どんな時でも互いに手を取り合って試練を乗り越えてきたこの私を大魔王の生贄に捧げるわけが……!!)  大体、自分と輝宮の関係を知らない彼女が簡単に請け負うわけがないのだ。  なんだかんだで、義理人情に厚いのが彼女なのだから。  ――となると、自分の元恋人であるこの輝宮弓弦が都合の良い説明で過去の事を話し、再会の場が実現するようにペラペラと喋った確率、――1000%!!  しつこく食い下がった柚奈に、輝宮は珈琲を一口飲んでから優雅な笑みで言った。 「昔、事情があって離れ離れになってしまった大切な恋人ともう一度話がしたい。少々劇的に脚色し過ぎたかも、しれないな」  し過ぎた、ではなく、やり過ぎなくらいに嘘の花を飾り立てたのだろう。この策士!!  まともに連絡を取ったのでは、絶対に会えない、会って貰えないとわかりきっていたからこその姑息な手段……。柚奈は出された珈琲には口をつけず、素早く立ち上がった。 「あの手紙の意味は、書いた通りです。それと、二度と私の友達を利用しないでください。勿論、私との関係もとっくの昔の過去の事ですから、二度と関わらないでください。では」 「自分勝手な事だな。捨てた男に対する罪悪感というものはないのか?」 「捨ててません。あの時は、実家の都合でもうお付き合いが出来なくなったので、お手紙でお別れをさせて頂いただけです。十分じゃないですか」 「十分? どこかだ」  人が必死に怖いのを我慢して虚勢を張っているというのに、このお医者様はもう堪える気もないのか、威圧感ビシバシで柚奈を責めにかかってきている。  付き合っていた頃よりも、いや、何倍も横柄に、偉そうになっているような気がする。  命令の意を含んだ音で柚奈にもう一度座るよう促し、逆らうようならこの場で喰ってやるとでも言いたげな冷酷極まりない表情……。猛獣のテリトリー内ではこちらが不利だ。  仕方なく柚奈がソファーに座りなおすと、輝宮が目の前で長い腹の立つ足を組みかえた。 「で? 手紙の内容は、別れたい、だったか?」 「別れたい、じゃなくて、もう完全に縁を切ってます。……輝宮先輩だって、あの頃のあれはただの遊びだったんでしょう? なら、都合が良かったはずですし」  お互いに、ひと夏の遊び、だったのだ。  一人で黙々と絵を描いたり、妄想したりしていた自分の事を面白がって声を掛けてきただけで、輝宮に本気という想いはなかった。……そう、何度も『教えられた』から。  だが、柚奈の淡々とした物言いに輝宮が見せたのは、紛れもない、本気の怒気だった。  テーブルに響いた、乱暴な音。柚奈がびくりと恐怖に震えて視線を向けると、熱い珈琲入りのティーカップやソーサーがバラバラに倒れ、中身がぶちまけられていた。   「ちょっ、輝宮先輩!! 手っ!!」  淹れてからまだそれほど時間が経っていないという事は、熱々のそれを握り拳にひっかぶってしまったという事だ。赤く腫れ始めている輝宮の手に驚き、柚奈は反射的に立ち上がって彼の傍に寄ってしまった。そして、まるで山の中で野生の動物用の罠が牙を剥くかのように……。 「きゃっ!」  俯き、肩を震わせていた輝宮が突然顔を上げ、柚奈をその腕の中に閉じ込めてしまった。  数年前よりも逞しい感触。すぐ近くで、肌に直接触れてくる、彼の吐息。   (大学時代は……、もう少し細身だったような気もするけど、……大人になった、って事、なのかな……。昔よりも、力強くて、……あたたかい)  出会ってから、柚奈が別れを告げるまで……、二人が付き合っていたのは、ほんの数ヶ月ほど……。輝宮から告白されて、憧れと淡い恋心を胸に付き合い始めてからの日々は、柚奈の中でどんな楽しい記憶よりも鮮やかに光り輝いていた。……今も。  彼のぬくもりを感じていれば、何も怖くない。臆病な自分でも、精一杯の勇気を手にする事が出来る。そう、思っていたのに……。  危うく、彼の腕の中の心地良さにうっとりとしてしまいそうになっていた柚奈はすぐに暴れ始め、輝宮の拘束に抗い始めた。 「は、放してっ!! 放してください!!」 「柚奈、……もう一度聞くぞ。あの手紙の、俺との縁を切る事を決めた本当の理由を言え。今なら仕置きも軽めにしておいてやる」  何年も、誰にも触れさせてこなかった、異性からの愛撫。  輝宮の少し冷たい唇の感触が首筋を這い、耳朶へと色香の滲む囁きを運んでくる。  あの頃も、そうだった……。年上の、大学生の輝宮にリードされ、柚奈は男女の付き合い方や……、触れ合い方を学んだ。   「んっ……、や、やぁ、……ッ」 「言え、柚奈……。お前にあんな決断をさせた原因はなんだ? ……もう何年も経つ。捨てた男に真実を話してもいい頃だろう?」 「輝、宮……、先、輩っ。……んっ、ハァ、……ぁっ、……んんっ、……だか、ら、……引っ越しの、……せ、い、――ぁああっ!」  あくまで、家庭の事情。引っ越せば遠恋になる。だから、キリの良いところで終わりにしよう。そう思ったからこその別れだったのだと訴えても、輝宮は信じてくれなかった。  清楚なスタイルを好む柚奈のロングスカートの中に手を差し入れ、一息にショーツの中心にまで到達してしまう。クロッチ越しに、秘部を抉りつけた輝宮の指の感触。  叫びかけた柚奈の唇を塞ぎ、輝宮の執拗な愛撫の手が押し付けられてくる。 「んっ、……ふ、ぅぅっ、ンンッ……先、輩っ、……はぁ、はぁ、……やめ、ぁっ、ぁあんっ」 「素直な身体だな。何年経っても、口より正直に出来ている……」 「うぅっ……、んぁあっ、……ハァ、……やぁぁ、……ぁっ、……ふっ、んっ、んっ」  輝宮と柚奈の濡れた舌がねっとりと絡み合い、クチュクチュと擦りつけられながら口内の深くまで求められてしまう。横にずらされたクロッチと、もう濡れ始めていた秘部の中心を擽り、グチュグチュと心得た動きで巧みに弄ってくる硬い指の感触。  この身体を、柚奈の弱い部分を知っているのは、輝宮だけだ。   「……ハァ。……柚奈、弱いところが全然変わってないじゃないか。俺が触れていた頃のまま……」 「あっ、……ふ、ぅぅっ、ンッ、んっ、……い、やぁ、……ひ、っ、……ぁあっ、ァッアッ、……中、ぁんっ、……指、挿れちゃ、……んんっ!! んんぅっ、んっんっ!!」  逃げたい、逃げたい、怖い、怖い、怖い、怖い!!  胸の奥で叫ぶその本能は、恐怖感からというよりも、輝宮の与えてくれる快楽の片鱗を思い出し、もっと先を望んでしまう自分を知っているからなのだろう。  はしたなく蜜を零し続ける膣口を輝宮の指がグチュグチュといやらしい音を立ててほぐし、二本、三本と増える頃には、場所を弁えない蜜音が激しくなっていた。 「柚奈……、柚奈、……お前、全然シてないだろう?」 「ぁんっ、はぁ、はぁ……っ、せんぱ、……アッ、ァアッ、……先輩っ」 「膣内(なか)が弱いのは、女なら皆同じだと思うが、……お前は感度が凄いからな。あの頃も覚えが良くて濡れまくってたが、……欲求不満だな、これは。……俺の指をぐちゃぐちゃにしゃぶりまくって、……柚奈、今すぐもっとぶっといもので犯されたくて、ヤバイんじゃないか?」  耳の中に舌先をくちゅりと差し込まれながら胸を揉まれ、膣内で一番弱い部分をグリグリと攻め立てられてイッてしまいそうになる。  早く逃げなきゃ、輝宮の目に触れない場所に……。だけど、彼と触れ合っていると、あの頃の幸せな想い出が胸に溢れて……、自然と身を委ねてしまう。 「あっ、……ぁあっ、ひゃぅぅっ、……はぁ、はぁぁっ、せん、ぱ」  このままだと、輝宮のフェロモンと熱に犯されて、最後までねだってしまいそうだ。  自分から別れを告げて、そのまま逃げ続けていた立場で、そんな事は出来ない。  小さな理性の欠片を必死に掻き集め、柚奈は輝宮の魔の手から逃げ出そうともがいた。  しかし、今度もさっきと同じように輝宮の意のままに体勢を変えられてしまい、ソファーに押し倒され覆い被さって来られてしまう。 「捨てた男相手でも、――イカせてほしいんだろう?」 「んっ」  柔らかな雌肉をほぐされながら、柚奈は彼がズボンのポケットから取り出したものに目を見開く。……スマホ。そして、愉しそうに微笑んでいる輝宮。 「一度指でイカせてから……、そうだな、次はお前のココを舐めながら、恥ずかしい写真や動画をいっぱい撮ろうか? たかが三行の文面で傷つけられ捨てられた恨みを、ようやく晴らせる」 「輝宮……、せん、ぱぃ。……ァアッ! んっ、んっ、……ぁぅぅっ、……あっ……ァあっ!!」  冗談でもなく、輝宮は本気で柚奈を脅そうとしているようだった。  スマホを手に柚奈の恥ずかしそうな顔や秘部で蠢く痴態を録画し……、そして。
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