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「今度のドラマ、ちゃんと話通してくれてる?やりたかった役だからどうしても欲しいんだよ」 櫻木は立ち上がって女性の上から被さると、そのままベッドに押し倒した。 「当たり前でしょ?事務所の社長よ、私。コネならこの業界いくらだってあるもの。それに稼ぎ頭の寮ちゃんの為なら、何が何でも仕事持ってくるわ」 フフフと笑いながら深紅色の長い爪が伸びた指で櫻木の頬をそっと撫でた。 「所属するタレントと関係持ってるなんて、写真撮られたらヤバくない?」 口端をあげながら笑い、まだ半勃ちの自身を女性の性器に押し当てる。 女性は、はぁと小さく息を吐き自ら自身を自分の体内へと滑り込ませた。 「そこら辺は心配しないで?だから…ぁん!」 女性の言葉を待たずに櫻木はグッと腰を奥へ突き上げ、 そのまま激しく腰を振り始めた。 声をあげてながら善がる女性を真顔で見下ろしながら、櫻木は快感に浸ること無く全く違う事を脳内で考えていた。 ーー服部綾…か。 脳裏に過ぎるのは生意気な口を聞いた女。 しかし離れてもなおその存在が忘れられなかった。 周りの女は皆俺に歯向かったり口答えなんか絶対しない。 共演した女優やスタッフは俺にアプローチをかけてきて、 自分の物にしたがる馬鹿な女ばかり。 正直チヤホヤされたり持ち上げられんのうんざりしていたところだっただけに、 面白い奴を拾って何だか楽しくなってきたな。 「あっあ、イッ、イッくっはぁ、はぁ…あっ!」 素早い腰の動きに女性が櫻木の背中に腕を回し爪を立てると、 じんわりと肌に滲む真っ赤な血が浮かんできた。 しかしその痛みすら感じないほど、 櫻木の頭の中は沸々と沸き起こるこれからの楽しみが仕方なかった。
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