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第1夜 キスしたことある?(5)

 美しい男は、息を上げて、こちらを見下ろしている。その恐ろしい位の美貌に、可憐は呆然とした。 「…んっ、ぁ…っ」  男が動く度、可憐は声を上げる。濡れたそれに、可憐は自分で驚いていた。  可憐と同じ年で処女を失くした同級生は少なくない。  だが、その方法は違えど、悪くない、と可憐は思った。  美しい人。  何故か分からなかったが、この目の前に現れた月光を思わせる人物になら、奪われても、それが唐突であっても構わない。  そう思えた。  月の光は、部屋の中を青く染めている。  その薄青色の壁に、自分と、繋がったこの男の影が揺れて見えた。  男の影が動く度、身体を甘い痛覚が奔る。抜き挿しを繰り返される雄が、可憐の蜜が溢れる濡れた襞に締め付けられ音を立てた。  ふと可憐は指を伸ばした。  細い指先が、月の光のような髪を辿る。  目の前にちらつく可憐の指先を、忌々しげに男は見下ろした。 「…チッ」  舌打ち、男は可憐の首筋に顔を埋めた。 「…あっ、…ぁあ…っ」  音を立てて挿入される角度が変わり、更に奥深くに男を感じた。  つま先が震える。  強い快楽が駆け抜け、目の前が白けた。  プツリ、と耳元で音がしたのを可憐は聞いた。 「…あ…」  空間が歪み、目の前に広がった男の銀の髪が、月光と混じる。 「ん…っ…」  身体の中心が、ヒクヒクと痙攣し、男の雄を咥えている。 「ぁ…ん、…ぃやぁ…っ」  貫かれる度、音を立てて蜜が溢れる。  可憐は小さな身体を仰け反らせ、甘い弛緩を繰り返した。  ひくひくと痙攣するその中心に、男の雄を感じる。熱いそれは、ますます膨張し、濡れたま ま可憐の奥深くを犯す。  男が身体を起こすと、その唇から紅い滴が伝い流れているのを可憐は見た。 「小娘の分際で、俺の精を受けること、喜ぶがいい」  背を仰け反らせたままの可憐は、頷いていた。  男の言葉が何を意味しているのか、何となく察しがついた。  可憐は己の未発達な胸越しに、美しい男を見た。 「いいよ…きて」  男は、嬉しそうな可憐に舌打ち、可憐の細い腰を抱く。長い指は、可憐の臍をぐっと押した。  激しく、その腰を可憐に打ち付けた。 「…ぁ…ん、んっ、ぁあああっ!」 「くっ」  男が、息を止めた。  ドクリ、と熱が身体を突き抜けた。  男は、なおも腰を押し付け、可憐の中を満たす。 「ぁぁあっ…あ…ん…っ」  更に体の奥底が熱く濡れていくのを可憐は虚脱した身体で感じた。 「…ぁっ…ぁったかい…」  臍の辺りを、可憐は撫でた。男の長い指が触れる。ひんやりとした感触だった。  濡れた雄を引き抜き、男は冷たく可憐を見下ろした。  その冷たい美貌を、ただ、美しいと可憐は思った。  可憐の首筋に、赤く小さな傷跡が僅かに血を流していた。  可憐は、その晩を境に、人間ではなくなった。
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