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見下した月(4)

 俺の豹変ぶりに、波は恐怖を感じていた。 「口を塞いでないのに助けを呼ばないのは、俺が弟だからか? 波……まだ、俺のこと弟だと思ってるの?」 俺は波の服を捲くり上げると、その胸に貪りついた。波の反応を観察しながら、次の工程へと進めていく。 固く尖った頂はほんのり薄い桃色で、俺が強く唇で吸い上げると赤く熟れた果実のように変化していった。   そうだ。これはチャンスなんだ。波を俺のものにするための一生に一度の……。ずっと秘めていた想いを曝け出すチャンスなんだ。 波の太股は俺の手にしっとりと馴染んだ。 掌に吸い付くような柔らかな太腿を何度も撫で回し、下着を一気に足首まで下ろした。 露になった三角形の綺麗に生えそろった陰毛にそっと触れてみる。 さらりと感じる俺の指は、もっと奥にある蕾を探した。やらしい水音が鼓膜に響く。 「……は……なんだ。やっぱ感じてんじゃん」  俺を受け入れようとする証拠に、少し顔が綻んだ。 「波が三月生まれで、俺が二月生まれで……俺達って一年も離れていないんだ。年子ってわけでもないし、双子ってわけでもない。不思議な姉弟だな……」 「よ……すけ、本当、ダメ」 「母乳の出が悪くて、波はミルクで育った。生理はすぐに再開したにも関わらず、排卵しているのに気付かなかっただなんて、母さんバカだろうって思う。本当に……酷なことをしてくれたもんだ」  そう言いながら、俺の唇は波の割れ目へと下りていく。 波の女の部分に、わざと息を吹きかける。 そして、ゆっくりと丁寧に舌を這わせた。 生まれて初めて味わう快楽に、波は言葉を失っていた。 初めて与えられる快感が実の弟などという背徳の行為に頭が混乱しているのだ。 抵抗する術さえも、とうに失せていた。 溢れる蜜を舐めとるたびに、波の体はびくりと反応する。 「姉貴……気持ちいい?」   俺の問いかけに、波の頬は真っ赤に染まる。波はシーツを握りしめ、快楽に必死で耐えようとした。 「我慢しちゃってさ、姉貴……正直になれよ。その証拠にさ、ほら」   俺はゆっくりと波の中へ指を挿入した。狭まった其処は、優しく解さないと指が入らないほどだ。 「無理だって、陽介っ。やめてよ!」 「やっぱキツイ。息、吐いて力抜いて」  俺はそう言いながら、指を浅く上下に動かした。だんだんと解れていく様子に、俺の口元は綻んでいく。波の指が、俺の腕に絡みついてきた。 「よ……すけ、怖い。やめて」 「こんなになってるのに怖いって?」   俺の指が速さを増す。奥底を突くたびに、波の体には力が入り強くしがみついてくるのだ。それが愛しくてたまらない。 もう、後には引けない。   波の服を全て剥ぎ取ると、俺は硬くなった性器を波の口内へと押し込んだ。突然、口の中に広がる異物に波は苦しみ悶える。 「歯ぁたてんなよ? もっと舌使え」 「陽介、無理だよ。……許して」  波は一度それを抜き取り、俺に懇願した。俺はベッドに座りなおすと、波の頭を押し付ける。 愛しいはずの波にわざと恐怖を植え付ける。それが、この関係を保つ方法だと気付いたのはつい最近。 一度だけの行為じゃきっと物足りない。 余計、欲しくなって狂うだろう。 他の男に波を抱かせないためにも、この体に「俺」を刻んでやる。 「ようっ……やめて」 「俺の此処も気持ちよくしてくんなきゃ。姉貴だけ気持ちいいなんて俺、許さないから」   その言葉を聞き、波は戸惑いながらも舌先で俺の性器に触れた。 ぎこちない舌使いがまた、俺の思考を狂わせる。 「……っ姉貴」   舌で性器を丁寧に舐める波に、愛おしさを感じた。 「姉貴、もっとケツこっち向けて」   言いながら、俺は波の秘裂に指を這わした。 浅く膣内を掻き混ぜながら、波の舌を感じる。 波のそこからは透明のものが溢れ、俺の掌を濡らした。 余りの快楽に、俺の性器から口を離す波。 「姉貴、離すな」   そう、俺が注意すると、波は再び俺のものを口に含む。 何度も口内で喘ぐ波の姿はたまらない。 感情の高ぶりが頂点に達したところで、俺は波の体に覆い被さった。 疲れ果てたのか、波にはもはや抵抗する気力すらもなさそうだ。 波の足を持ち上げ、ゆっくりと性器を埋めていく。 指よりも太い異物感に、波は我に返り目を見開いた。 「ダメ! 陽介、ダメだよっ」   そんな波の言葉を無視し、俺は奥底まで埋め込んでいく。 押し込むたびに波の表情は苦痛に歪み、その反対に俺の表情はずっと欲しかったものが手に入ったという嬉しさでいっぱいの笑みを零していた。 「やだっ……」  余りの痛さと絶望感から波は手で顔を覆い、涙を流す。結合部からはほんの少し、鮮血が滲み出ていた。 「陽介、なんで? 私達……姉と弟なのに」  俺を感じ出してきたのか、波は途切れ途切れに言葉を発した。 「他の男に姉貴の処女を奪われるくらいなら……俺が犯してやる。そう思っただけだ」 「よ……すけ」  俺の気持ちに気づいたのか、気づいていないのかそれは今の時点ではわからない。だけど、波はそれ以上何も聞かずまた……抵抗もやめた。 「波……」   俺は波の唇に口付けをすると、果てを見た。  
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