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ノスタルジック・ユイヒ(昆虫採取) ②

「旺汰もいい加減わきまえないと、オトコもオンナも関係ないただのスケベに受け取られるぞ」 「なんでだよ!」  彼らは俺たちのアルバム”生い立ち”を見せて欲しいと言って来た。 先ほどそれを恵風のいる前で言ったらば、 「やだ! ユイ絶対ダメ! 分かった!?」 と言われその時点では諦めたアルバム鑑賞会だった。 「結日、”エッチ”は余計だ 俺は純粋にエッちゃんを見たいんだ」 「藤井!オマエは見なくたっていいんだ ずっとライブで見て来たんだろうが!」 「そうだ藤井!お前は自分の顔でも見てるといい!」 「まーまー ナンだったら俺のカオでもいいぞ… プッ」 「やだよ!俺は”俺のかわいいエッちゃん”を見るんだ! そしてお前らがエッチな目で”俺のかわいいエッちゃん”を見てないか見張ってるんだ!」 クソウ… 瑞月…… いい… 分かった…… 幼い頃の俺がどれだけかわいかったかを見て思い直すといい…… 「ったく アホなヤローどもめ… トイレ行くなら今のうちだぞ? いいのか? では始める」 うっっっわあああああ・・・・・かああわ… いいいいい~~~・・・・・  なんと、自分で言っといてアレだが 幼き頃の俺を見て”かわいい”と叫ぶヤローが実在した。  ……ナナオアンドオータ……………  小さい頃の俺たちはこんなふうに写真で見たりした時、ウッカリすると自分でも間違えるほどうりふたつだ。 時々は恵風をあて、それを彼らは”かわいい”と言ったもんだが、十中八九俺の事を彼らは”かわいい”と叫んだ。 「…………………」  不思議と俺は笑えなかった 驚き と言うか 意外 と言うか…… 正直ザワッとした ”かわいい” 俺も言われてみたい憧れの言葉のひとつではあったが、これは言う相手によるものであると今日知った。 それは同時に ……俺にはやはりお前だけ… そう改めて気付かされた出来事でもあった。 なのに悔しい事に瑞月は全て正解を成し遂げた。 「ね… 君たちには分からないよね”俺のかわいいエッちゃん”の事が」 歯軋りの聞こえる中、瑞月は得意げに言った。 クソウ 瑞月……  クソウ  瑞月!! 俺はこういうシナリオを作っていた 「ほらごらん… 俺は”かわいい”のさ! クスッ」 瑞月に言ってやる構成をしていた なのにヤツは 「違うよソレも結日 ね、そうでしょコレ、結日だよね」 「…… そう… 俺だ……」 『エーーーッッ!!』 引っ掛かるのはオータナナオばかり…… クソウ…… しかもこんな事まで言いやがった 「良かった… 君ら間違ってばっかりいるから”俺のかわいいエッちゃん”のことエッチな目で見る余裕もないね!クスクスクス… あ!もしかして君ら……間違って結日の事をエッチな目で見たりしてない?」 「!!」←結日 「クソウ藤井!全問正解だからって、バカにすンなよお!」 「ワザとのように”俺のかわいいエッちゃん”繰り返すな ムカツク!!」 「まあ… 今はこの通りだが、恵風と間違われる事はしょっちゅうだった」 「ムリもないよ こんなにソックリなんだから… パッと見ただけじゃあ全然見分けが付かないよ」 「そう… 周りにはやっぱり俺たちはそう見えてるようだ だからだと思うんだけど… そうとしか思えない…… そう思いたい…… ヤツは俺と恵風を間違ったに違いない 当時の俺にはまだ”メクルメク世界”の存在を知らなかったから… って事があった…… お前も恵風も知らない事だ」 「なに? いつ?」 「あれは確か… 小学五年生の頃の事 忘れてたんだが俺のファーストキスはもう終わってたらしい……その時に」 『 !!? 』 「それってどういう事!?」←瑞月 瑞月 それはヤイテルって事か? 「なんだ… 聞きたいか」(プッ) 『ウンウン 聞かせて聞かせて!』
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