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《番外編》Quizas Quizas Quizas

「悠里、何読んでるの?」  立花のマンションの部屋のリビングで悠里がなにやら本を読んでいた。  ようやく原稿を書き上げ書斎から出てきた立花がリビングにやってきて、本を読んでいる悠里にたずねると、彼女は本から視線をあげてリビングの入り口に立っていた立花へ目を向けた。 「跪いて足をお舐め」  そのとき立花は大きく目を見張った。いつもはおとなしい悠里の口から飛び出た言葉が、あまりにも衝撃的だったからだ。同時に彼女が読んでいた本へ目を向けると、それは立花が書いた最初のSM系の本だった。 「悠里、その本―――― 「聞こえないの? 足をお舐めと言っているのよ」  立花が問いかけるのをさえぎるように、悠里は足を組みながら冷たく言い放つ。  いつもの彼女らしくない振る舞いに立花は――――。 「わかったよ、女王様」  立花は悠里の足もとに跪き彼女の足を両手で包み込み、そこに唇を押し付けた。その足首に巻かれたアンクレットの鈴がチリ、チリと可憐な音を鳴らしている。立花は悠里の足の親指から唇を離し、更にほかの指先にまで唇を押し付けた。 「ん……」  立花は悠里の足のつま先にキスしながら彼女の様子を窺うために、視線だけを彼女のほうへ向けると、彼女は口元を両手で覆い隠し顔を真っ赤にさせていた。よくよく見れば彼女の体が小刻みに震えている。包み持った彼女の足までふるふると震えていた。その様子に立花のいたずら心が刺激され、悠里のつま先から唇を離すと、今度は舌で指をなぞり始めた。 「ひゃっ!」  持っていた悠里の足がびくんと震えた。おそらく予期せぬ立花の行動と、つま先から伝わる舌の感触に驚いたのだろう。立花はしてやったりと顔をほころばせながら悠里を眺めている。悠里はまぶたをぎゅっと閉じたまま体を震わせていた。リビングにはけだるげなラテンナンバーが流れていて、その曲が終わるまで立花は彼女の小さな足を弄んでいた。  ――――Quizas Quizas Quizas by Nat King Cole
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