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第27話

 白い首筋に痕がつくほど強く吸い付く。唇を離したあとそこを舌先でなぞると、彼女が逃げようとした。逃がさぬように柔らかな体を引き寄せ、汗でしっとりと濡れた肌に吸い付いた。  汗とコロンの香りか薔薇の芳醇な香りが肌から立ち上り、息を吸うたびに鼻腔に入ってくる。彼女の香りだ。甘えるように鼻を首筋に摺り寄せると、くすぐったいのか彼女が肩を竦ませる。 「くすぐったい?」  髪の生え際に唇を押し付けると、彼女が可愛らしい声で笑い出した。しんと静まり返った部屋に彼女の密やかな笑い声と肌がこすれあう音が響く。 「そう、くすぐったいんだ。ならもっとしようかな」  秘密めいた戯れを楽しむように彼女の耳のふちを舌先でなぞると、湿り気を帯びた吐息が彼女の濡れた唇から漏れる。甘えるように体をくねらせ、シーツに広がった彼女の黒髪が揺れ動く。彼女が体を動かすたびに彼女の香りが揺らぎ、その香りに鎮まったはずの情欲が駆り立てられる。  首筋から胸元へ唇を這わせ、たっぷりと盛り上がる乳房を両脇からすくい上げた。彼女の胸元がたゆんと揺れながら盛り上がり、その谷間に顔をうずめ息を吸う。濃さを増した甘い香りが鼻腔から体を突き抜け、ペニスに興奮を伝えた。更に硬さを取り戻したペニスをショーツの薄い生地ごしに押し当てると、彼女の腰が誘うように揺らめいた。  盛り上がった揺れる乳房に強く吸い付くと、彼女の呼吸が乱れ始める。乳房を持ち上げた両手に指でそそり立つ乳首をつまんだ瞬間、彼女の体がびくびくと震え始め声があがる。 「ああ……んっ」  鼻にかかった甘える声が耳に入る。くにくにとよじり、指で転がすようにすると、更に彼女の声がくぐもったものへ変わった。  破瓜のときより幾分感度が良くなっているように感じる。硬さを増した乳首を口に含むと、胸を突き出すように背を反らし体を震わせていた。乳房の下にも吸い付きながら、彼女のショーツの紐を解く。少しずつ彼女の体の向きを変えながら、華奢なショーツをするりと剝ぎ取った。わき腹から背中に唇を這わせ、彼女の背後に回り背骨に沿って唇を押し付けた。  むっちりとした腿からくびれを掠め、揺れる乳房を捏ねると柔らかな肉に指が食い込んだ。背骨を伝い何度も何度も吸い付くと、彼女の抑えていた声が漏れる。 「ん……っ」 「もっと聞かせて、悠里。我慢しちゃ駄目だ」 「だって……、恥ず、かしいん、だもの……」  声も絶え絶えに彼女が訴えてくる。ぎゅっと布を掴む音がして、肩越しにそちらへ目を向けると、彼女が枕の端を握り締めていた。ふくらみを捏ねながら尻たぶを撫でてやると、彼女の腰が揺れ動いてか細い喘ぎが漏れ出した。 「んぁああ……」 「子猫の鳴き声みたいだね、かわいい」  彼女の首筋に唇を押し付けながら話す。かわいくて、いじらしくて、淫らに腰を揺らす彼女の姿は、どうしようもないほど男の欲望を刺激する。柔い尻のあわいをなで上げ、尾てい骨に指を滑らせると、更に彼女の腰が揺らぐ。 「駄目、そこ……」 「なんで? 気持ちいいんでしょ? 腰揺れてるよ、悠里」 「う……」 「ほら、こっちも硬くなってる」  きゅっと強く乳首をつまむと、彼女の体が弓なりにしなり、切なげな喘ぎを漏らした。そのまま乳房からわき腹を通り越し、開いた腿の内側の柔らかいところを撫でると、すぐに閉じようとした。すぐさま彼女の脚の間に自分の足を差し込んで、秘所に腿を押し付けると尻を揺らす。 「あうっ……。ああっ……。や、ああんっ……」 「や、じゃないでしょ? こんなに腰を押し付けてきて。いやらしいね、悠里」  熱がこもった体を起こし彼女の姿を見下ろすと、腿をぐいと持ち上げるたびに尻を揺らしていた。彼女が頭をシーツにこすり付けるようにしながら振っている。ぐっと強く腿を上げると、彼女が尻を自ら腿に押し付けてきた。腿にしっとりと濡れた布地の感触が伝わる。彼女の両脚の間からすっと腿を引き抜くと、息も絶え絶えになっている彼女が責めるような視線を送ってきた。  快楽を覚え始めた無垢な体が悲鳴をあげているのか、彼女の瞳は涙を湛えている。陶器のように白い肌がすっかりピンク色に染まっていた。しどけなくシーツに体を横たえた彼女が荒い息遣いを繰り返し、俺を見つめている。  その姿に腹の奥が疼き、背筋が震えた。体を彼女の背中に添うように横たえ、尻のあわいを撫でながら背中に吸い付く。腰のくぼみまで口付け、更に尻を持ち上げながら尻たぶを軽く噛んだ。 「きゃあっ!」  肌が過敏になっているのか、些細な刺激さえもそれ以上に感じているらしい。噛んだあたりを舐めながら、尻のあわいから手を差し込んで、秘裂に触れない程度に外側を指でなぞる。すると湿り気をたっぷり帯びた秘裂から、ぬめりを帯びた愛液が秘裂の外側までびっしょりと濡らしていた。  彼女の腰が揺らめき、その動きに合わせながら指をぬかるんだ秘裂に差し込んだ。そして膣口の周りをなぞると、新しい愛液があふれ出している。指先にぬめりを絡ませ音を立てながら動かすと、彼女の喘ぎがより一層淫らなものへと変わっていた。 「んぁっ、やぁっ……。ああん……」  やがて彼女の声がすすり泣きに変わり始め、やり過ぎたと気づく。慌てて手を止め、彼女の体を振り向かせた。 「悠里、どうした?」  ぎゅっと閉じたまぶたを開いた彼女が、焦点の合わない視線をさ迷わせる。ようやく俺に気がついたのか瞬きを繰り返し、そのたびに涙がぽろぽろとあふれ出す。顔を近づけ彼女のまぶたに唇を押し付けると、彼女の体から力が抜けてくったりとなった腕を首に回してきた。  彼女を抱きしめ、開きかけている唇に自分の唇を重ねながら、彼女の両脚をゆっくりと押し広げ、はち切れんばかりに猛ったペニスを、愛液で濡れた膣口に当てる。熱く濡れて柔らかくなっているそこの感触がペニスから伝わってきた。  腰を押し付け、ひくひくと蠢く媚肉を掻き分けるように奥へと進ませた。ペニスを包み込む柔らかな肉壁がまるで別の生き物のように蠢き始める。柔らかな襞(ひだ)が射精を促すようにペニスに絡まりついてきた。思わず歯を食いしばり、ペニスから伝わる快楽に耐えようとするが、喉の奥から獣のような声が漏れる。  彼女の体がこわ張り、膣口がきゅっと締まった。そのせいで漏れ出しそうになったが、歯を食いしばり耐え抜いた。彼女の様子を見ると唇をかみ締めながら、痛みを堪えているように感じる。首に回された腕の力が強くなり、俺の体に必死になってしがみついていた彼女の体がブルブルと震え始めた。 「……痛いか?」  背中にじっとりと汗が噴き出している。ぴったりと重ね合わせた体を起こし、彼女の顔をのぞき込んだ。すると涙を浮かべている彼女の瞳が俺をまっすぐ見つめている。浅い呼吸を繰り返しながら、なよやかな腕を伸ばし俺の胸を指先でなぞる。 「汗、かいてる……」 「悠里だって、もう汗まみれだ」  彼女が伸ばした腕の手首を掴んで、そこから指を絡めて握り締めた。彼女の顔が歪み、それさえ劣情を駆り立てるには十分すぎるほど。腰を押し付けるようにして穿ち始めると、彼女の中が奥へ奥へとペニスを誘うように蠢き出す。  彼女の息がどんどん荒くなり、握り締めた手が握り返してきたので、より強く握り締めた。空いた手で彼女の腰を掴み柔肌に指を食い込ませた。腰を大きく動かし続けると彼女の中も潤ってきて、愛液ですっかり濡れた肉同士がぶつかり合う音が部屋中に響く。どんどん高まる射精感に溺れ、既に本能だけで腰を動かしていた。熱く濡れた肉襞(にくひだ)が、ペニスに容赦なく絡まりついてくる。  わずかな理性が働いたのか、彼女の苦しがる声が耳に入り、それに気がついて動きを緩めた。すると彼女が悲痛な声をあげる。 「痛くてもいい、から……。我慢するから、お願い……!」  肉襞(にくひだ)が一斉に蠢き、痛いほどペニスを締め付けてきた。とっさに体がこわ張る。彼女の両腿を一気に持ち上げ、汗ばんだ腿に闇雲に吸い付く。小刻みに震える膝を折り曲げ、すらりとした彼女のふくらはぎに舌を這わせると、吸い付くようにペニスを締め付けてくる。  折れそうなほど細い足首を掴んで口元へ寄せると、くるぶしをべろりと舐めたあと、そこからかかとまで吸い付いては軽く噛んだ。視線を感じて彼女の方へ目を向けると、泣きはらした顔の彼女が自分を見つめている。くるぶしの周りを舌で舐めて、その頂に強く吸い付いた。彼女の小さな足がピクンと震え、つま先がピンと伸びる。 「悠里、いま楽にしてやる。もう少し、待って……」  まだ彼女と繋がっていたい。彼女の柔らかな肉にもう少し包まれていたい。ペニスから伝わる彼女の熱に溺れたい。だけどもう限界が近い。全身がゆだっているかのように熱くなっていた。彼女の両脚を肩にかけ、一気に腰を押し付けた。狭い肉壁の圧迫感がペニスに伝わり、体が震える。彼女の体が激しくくねる。彼女の尻たぶを強く鷲掴み、指を食い込ませた。腰の奥から激しい疼きが襲い、それを逃すかのように腰を動かした。 「や! やあっ!」  彼女が体を痙攣させながら、腰を押し付けてくる。蠢く媚肉の動きもより強くなり始め、膣口からペニスを引き抜き一気に中に押し込めた。 「ああああっ!」  しがみついていた彼女が叫ぶ。その瞬間彼女の|肉襞《にくひだ》がきつく絡まり締め付けてきた。一気に吐精する。 「悠里ッ……」  そのとき背中に鋭い痛みを感じたとともに、強烈な快感が一気に体を突き抜けた。体が痙攣する。どくどくと脈打ちながら彼女の中に精を放つ。背中にしがみついた腕の力が緩んだと思ったら体から離れた。  彼女の体を抱きしめながら、吐精の余韻に浸っていた。朦朧とする意識の中、彼女と過ごした週末の思い出が浮かぶ。不安げな顔。困ったような顔。戸惑いをうかべた顔。そして彼女の笑った顔。二人で手を繋いで歩き回ったこと。それらを振り返っていると、胸がじんと熱くなった。抱きしめる彼女が愛おしい。  彼女に一番大事なことを伝えなければならない。そう思ったとき、自然に口から漏れていた。 「好きだよ……。悠里」  その言葉が口から漏れた次の瞬間、吸い込まれるように眠りに落ちていた。
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