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第1話

僕が言うのもなんだけどさ ニンゲンの前に僕がいきなり姿を現すと、ビックリするらしいね… だからこんな所に僕らはいて、そして僕らを気に入ってくれたニンゲンだけを待っているんだ。出来れば、僕らの事をちゃんと分かってるニンゲンが理想だよね。 僕らはとても神経質なんだ。 それはさ、君らが僕らをこんな所に連れて来たせいさ。本当はこんな所にいないんだ。 その辺理解して、僕らの事を見てね 決してわがままじゃないんだよ。 でも、あの子は大丈夫なんだ。 それはどうしてかと言うと…… 今日、あの子はここに僕を迎えに来てくれる 君は何にも知らず、初めて会う僕を抱き上げる。 でもね、こうなる事は、僕にはずっと前から分かってた事。 僕が今の僕になる前からね。 今の僕は「ろくばんめ」 一番最初なんて、僕は「タンポポ」だった。 お母さんから僕を手渡された君は、お母さんのマネをして”フ~”ってしたのが最初の出会い。 かわいかったよ お母さんのようにうまく”フ~”って出来なくて、 「ふーっ   ふーーっ」 って、僕をマイクのようにしてたんだ。もう忘れちゃったかな… やっとお母さんのように上手に”フ~”が出来た君は、風に流れて飛んで行く僕をずっと見ていた。 「ばいばーい」 うん バイバイ  小さいお手々を僕に振ってくれた。 また会えるよ むにちゃん またね むにちゃん 僕は君の所にいつか行く準備を始める。 
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