175 / 218

混線したトモダチ ②

 彼は彼女の頬を拭いたり今度は乱暴じゃなくてやさしくていねい… でもソレはそれでちょっと問題かもね… 学校ではもう少し遠慮した方がいいかも…… 彼女を触る手にヘンな事を考えてしまう輩が出て来そうだから まだ雨の粒が付いている頬を拭き、オデコを拭いて顎から首…… 制服の襟にちょっとだけ手を入れて…… 彼女に風邪を引かれたくない気持ちは分かるけど… 随分念入りだね……  その間に彼女は靴下を履き終わり、本当にお風呂上がりのようにホッペを赤くしてる…クス 小さなこどものようにおとなしくされてるままの彼女が、愛おしく見えた。 いつもは髪の毛で隠れているオデコが現れて、キミがまだ残している幼さを見せてもらってるよう。 濡れた髪の毛は艶の束を作り、薄っすらと赤く染まった頬とそしてやわらかそうな唇…… 『 ハッッ! 』  ただでさえ混雑する時間と場所 そこらの者たちの歩行スピードを緩ませ、自分たちは注目されていたとやっと気付いた彼ら。 中にはヘンな事まで考えて、ノドを鳴らして見ていた不届きものもいたかもしれないよ。 オレみたいに……  良からぬ妄想までも紛れ隠してくれるような、今朝の嵐に感謝しなければ… そう思った。 濡れた制服は歩く度に重くカラダに貼り付き、普段はボンヤリしているそれにいつからか頭の中に浮かぶそれと比べ見ていた自分に胸がざわついていた。 「ええーーっ 全然気付かなかったよ」 教室に入り玄関ホールで見てた事を藤井に話した この嵐の始末か教室内はいつもより騒がしい 「……エッちゃんってオマエの靴下まで持ち歩いてるんだね」  さっきまでふたりで使っていたタオルに何となく目が行った。 藤井がそのまま今も持っているそのタオルは、女の子が好みそうなかわいい色合いのフワフワしたタオルだ。 「うん 助かった… 念の為に言っておくけど、俺はエッちゃんの身に着ける物は何も持ってないからね」 「アレ… オレの頭の中見えたようだね」 「ったく… ナンかの時は俺は”この身を捧げる”気でいるから…… でも…そうだな……今日みたいな事に備えて…… ウ~ン・・・」 「さすが! で、一体彼女の為に何を?」 「ン~… そうだな~……」  彼女の為のもしもに備えて… 藤井が準備しようとしている物がなんなのかを聞き出そうとしたところで鐘が鳴り、オレたちは席に着いた。
いいね
ドキドキ
胸キュン
エロい
切ない
かわいい

ともだちとシェアしよう!