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エッちゃんBAKUDAN ⑦

 俺たちは藤井たちが乗ったバスを見送った。 藤井はエッちゃんのリュックを虹生から受け取り、さらに彼女を抱えて大変そうに見えたが、彼がそれを嫌々やってるようには見えず、むしろ喜んでいるように感じた。 彼女と一緒に席に座れたようだ 良かった……  グッタリとしている彼女の肩を抱き自分の方に傾けて、そして外にいる俺たちに手を振った。 彼女の乱れてしまった髪の毛を直してあげている藤井の姿が、俺たちから遠くなって行った。 「オレ… 初めてだよ……」 「何が?」 「生理って、あんなにキツイものなんだね…」 「……………」 「藤井の事を、ただのスケベだとは思えなくなった」 「…… うん…」 「……ナンだよ… 別にオマエと比べてるわけじゃない ……藤井は何て言うのかな……彼女の色々を分かってるんだ… そう思った」 「……そうだな……」 「…… いいなあ… 藤井はいつもあんなかわいい声を聴いてるんだ……って… 今だから言えるよね……  クスッ」 虹生……  お前……さっきのは…… 「オレも出させてみたい… なんて、考えちゃった……」 …… うん……そうだな…… 「……………… なんで、さっきから黙ってんの?」 「…… お前の素直が羨ましいよ……」 「え? なんで? オマエも言えばいいじゃん… じゃないと、ヒミツ事作っちゃうぞ? ”トモダチ”としての会話も出来なくなったら、オレたちどうするんだよ… それに……」 「?…」 「さっきからボケーーッとしちゃって…… クスクスクス…… どうだった?」 「……どうだったって?」 「彼女… 気持ち良かった?」 「………………うん……」 俺がそう返事した後、虹生はいつものように一笑いしてこう言った 「オレたちはオトコだ」 「……? うん…」 「……旺汰…… オレが”イイ”と思ったオンナじゃないと、ダメだからな」 「!……… 分かった……」 お前もな……  こんなビックリするような事があるんだな……  正直疲れたよ 俺たちの間にこんな、女の子一杯の事が入って来るなんて、この先アイツらと一緒にいたらまだまだ起きる事なのかな…… そして、段々普通の事なんだ… 当たり前の事なんだ…… って…… そして そういう事を”人として”大事にして行くようになる。 知らない事を知らないままでいるより、多少取り乱しても色々見たいし、知りたいよな…… あの、”秘密基地”を超えるような事をさ… 俺たちが知らない事は、当たり前にまだまだ一杯ある…… 「辛いエッちゃんには申し訳ないけど…」 「ん?」 「また聴きたい…… かな…… ははっ…」 「…… アッハッハッハッハッハッハッ…  そうだね旺汰」  エッちゃん見てたらさ……  ん?  ツライ… 痛いってさ… だけど、女の子ってドンドンキレイになって行くモノなんだな… って…   うん…  女の子をさ… ただの興味で見たり、乱暴にしちゃいけないって分かったよ  そうだな……  藤井に教えてもらった…  そんな気持ちだ……  ……そうだな…… 「……………」 「…………………」 『・・・・・・・・・・』 「虹生… 帰るぞ!」 「そうだ モタモタすんな!急げ!!」 エッちゃんBAKUDAN   終 
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