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Ettyan skip ②

 お弁当はいつものように、彼女のクラスに行って さっきの事なんかなかったように 何もなかったように、まるで本当に何もなかったように……     いつもと同じ昼休みだった  彼女も結日の話なんかしたりして、それを聞いてる俺も普通に笑ったりしてさ でも、何となく彼女の笑顔から、いともの光りを感じて来ないんだ。 アレだからとか、そんなんじゃない…  途切れた会話の合間に目が合うと一瞬だけど、お互い探るように目の奥を見ようとする そして 視線を離す ”触れないでおこう”  そんなのを感じた  笑ってはいるけど、君が泣き出しそうで 泣いてしまいそうで 俺はそればかりが気になって 合わさないようにしながら、でも、君の目ばかりを追って見ていた。 ……………これで良かったんだよね…… この言葉はきっと、最初から分かっていた事 ”ミズキもやっぱりそういう反応するんだね…” そうだね…… 君は何も言わなかったけど、きっと色々考えてたよね この話を一緒にしたわけじゃない…… ……けど…  けど……………         寂しいね…   エッちゃん…………… 「 う ん 」 彼女の横顔がそう言ったように感じた  帰りのバスの中も、列車の中でも、眠りを誘う揺れと陽気に素直になって、俺に寄り掛かり彼女は眠っていた。その最中って眠くなるらしいし… お腹に手を当てながらずっと、彼女の事を見ていた。      あ  一瞬見えた一筋は、俺の錯覚だったのかもしれない 俯いて髪の毛がサラリと流れ、それを覆ってしまった 君はもしかして眠ったフリをしていたの? 俺は胸が苦しくなって  でも、こんな言葉しかやっぱり思い付かない……      ごめんね エッちゃん  こんな気持ちになるなんて、思いもしなかった   ホッとした というのは正直ある けれど、スッポリ何かが抜けてしまったようなこれって、一体何だろう。 俺があんな事をしなければ、今日の君はいつもの君だった。 作らなくてもいい、考えなくてもいい、背負い込まなくてもいい、そんなもので君を一杯にしてしまった数日間を君に与え   そして また泣かせた…… もう こんな事にならないように気を付けるから…… 駅から出て俺たちは分かれた  本当はこんな日こそ、君のそばにいたかった 彼女のそばにいればいいのに  俺…… 「バイト、頑張ってね」 笑って手を振ってくれた  先に君が だから俺は 「うん また明日ね 気を付けて帰ってね」 って、いつもと同じようにしたんだ。  その日の授業は上の空  窓の外は、どうしてそんな所にいるの?って、言わんばかりの青い空。その青が眩しければ眩しいほどに締め付けられる。 お弁当はナポリタンとオムライス 俺が前に言っていたのを君は覚えていてくれたのが、嬉しかった。ケチャップでハートをキレイに描いてくれたり…… 君は俺に笑ってくれた…… 眩しければ 眩しいほどに、俺は苦しくなった…… 俺はね 君の笑顔に何度も助けられたり、勇気をもらったり 俺は君に何か出来ているのかなあ…… 分かってるよ またバカみたいな事考えてるってさ……
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