121 / 126

Skip 21 Ettyan skip ①

 午後に集会があって、椅子を持ち込んでの集会じゃなくて、手ぶらで体育館の集会でね。 俺は自分の立ってる所から、ずっと彼女だけを見ていたんだ。 彼女は俺の斜め前の方にいるの。 周りで何をやってるのか全然見えてないし、聞いてもいなかった。 俺はただ彼女だけを見ていたんだ。 ずっといつものザワザワは、耳に入っていたけどね。 で、アレッと気付いたら俺の前後左右、全く知らない顔だけになっててさ、迷惑そうな顔して俺の事を(さげす)むように見てるの。 ん?って、彼女の事見たら、彼女も移動を始めてる。 ハ?一年生アッチ行けって?… わお! エライ恥ずかしい思いした… 誰も教えてくれないんだもん いきなり場所替えとか、やめて欲しいよね いつもはこんな事しないのに…… 「アッハッハッハッハッハッ……」 「そんなに笑わなくてもいいでしょ」 「呼んだのに、聞こえてなかったの?」「うっそ!」「呼んだよ 何回も!」 「エー!気付かなかった!」  俺がこんなにボンヤリって言うか、彼女の事を見ていたのはね、二時間目が終わった中休みの時に、珍しく彼女が俺の事を訪ねて来たんだ。 「藤井!カノジョ!」  教室のドアの方を見ると彼女が立ってて、目が合うと廊下に姿を引っ込めた。 朝彼女の顔を見た時、少し顔色が悪いかな… とは思っていたんだ。 「どうしたの?エッちゃん」  俺の問い掛けに答えるんじゃなくて、彼女はいきなり俺の両脇にスルリと自分の腕を入れて、オデコをペタンと俺の胸にくっ付けて来た。 学校の廊下で ビックリした 「エッちゃん……どうしたの?」 何かあったんだ すぐ分かった  俺に腕を回したまま、彼女は顔を上げて 「ミ……………  来ちゃった……」    「  え…  」 「あは… ミズキもやっぱり、そういう反応するんだね……」 と、言った所で彼女は俺から静かに離れた 「……一応報告…  じゃ、後でね…」  いつもと変わらない声色… を作ったのが分かった。 俺はねこれでも君の事分かってるつもりだよ ダテに付き合いが長いわけじゃないんだから… そうか……  まともな事を言おうとしたら、いくらでも話せる。 ”まだ学生なんだから良かった” が、普通…… でも…… ……………そうか……………  目も合わさないで行っちゃった……    そうか…… 何だろう…  この喉が詰まる感じ…………… 「どうしたの? 何かあった?そんな顔して…」 「えっ 俺、変な顔してる?」
いいね
ドキドキ
胸キュン
エロい
切ない
かわいい

ともだちとシェアしよう!