59 / 205

Skip 11 ★赤ちゃんを作る練習★の前に… ①

 休みの日はずううっとウツラウツラと、目覚ましなしで気の済むまでタオルケットに包まっていたい。 なのに、ミズキの朝はいつもと変わらない。 パパとママはお仕事 ユイはバイト 今日もミズキはバイトに行くユイと入り違いに、ウチに来た。 「バイト行ってくっからな!」  ユイの声が聞えた間もなくに、私の部屋の扉がノックされて開いた。 扉が開き、開けっ放しの窓から流れ込んで来た風の波が、閉めていたカーテンを大きく浮かばせた。今日の天気が部屋の中と今部屋に入って来た彼の顔を、明るく照らす。 もう少し眠っていたいという気持ちは、木漏れ日の中にいるような見慣れた彼のふんわりした笑顔ですぐに消えた。 今日の太陽と夏草の香りが混ざった風を連れて来たみたいだね…… 横になったまま見ていた。 ヨソのおウチのミズキが私の部屋のカーテンを開けるなんて、そんなに私寝坊かな…  開けながら 「おはようエッちゃん 起きて すごい寝相だね…クスッ」 と、私の髪の毛を手で透きながら言った。 「……おはようミズキ 早いね」 「早くエッちゃんに会いたかったから… ダメだった?」  少し前まではこの”会いたかったから”は、”遊びたかったから”だった。 私たちは少しずつ変わって来てる。私たちの仲も成長してるって事? 最近ミズキが、と言っていた自分の事を、と言うようになったのも気付いていた。 ミズキは時々自分の心の中に置いておけばいい事まで、口に出す事がある。 でもそれは昔に比べれば随分減った事だ。 だって、そのせいで周りからヘンな誤解をされてしまう事があったんだから。 ミズキは絶対に誰かの悪口や、落とすような事は言わない。 いつも自分のその時の気持ちを言うの。 好きだと思ったら好き… この言葉は、失敗を繰り返して重さを理解して、そして誰にでも言わなくなった。 「エッちゃんダッコしていい?」  ベッドの端に座って、私の頬を触りながら言う。 まるで寝坊の子どもを起こしに来た、お父さんみたいだねミズキ 寝てもいられなくなった私は、巻き付いてたタオルケットをカラダから解き、やっとベッドからカラダを起こす 「シャワー行って来るから、ちょっと待ってて」 ベッドから降りてミズキを置いて部屋を出た。 私のカラダは私のモノだけど、最近明け渡すようなそんなふうに感じる時がある。  意思を繋いだ手は彼の髪を撫ぜたり、頬を触ったり、手を繋いだり 腕は彼を迎える為に開いたり、彼のカラダの厚みを確かめたくて閉めたり そして自分をもっと感じて欲しくて、強く彼を抱き締める 離れたくないって、強くきつく抱き締め合う… 自分以外のカラダを自分のカラダで感じるとき  自分の意思が届かない分からない所もある そこがどうなっているのか、どうしてそうなるのか、分からなくて不安になる。 どうしてなんだろう…  不思議だね…… 私のカラダ……
いいね
ドキドキ
胸キュン
エロい
切ない
かわいい

ともだちとシェアしよう!