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”トモダチ”を超えようか… ④

 い…今、サラッとスゴイ事をミズキが言ったように聞こえたんだけど…… わ…私と…ナニ??? どうして、そんなスゴイ事を何でもない事のように言えちゃうの? スゴク スゴク 何でもないように軽く聞えちゃうよ! コッチは今まで神経使ってた事、一杯あったんだからね! アンタの方がスッ呆けてるよ ヘンなゴカイまでされちゃうんだから! 「そ、それだ! それが悪い!」 「なに?」 「ミズキの言い方が悪い!」 「……僕の? どうして? どこが?正直に言ってるのに」  アンタのそんなバカ正直な所、今までヒヤヒヤしながら見てる事あったけどさあ…… 今度は私にかよ……って 「なんで? 僕のドコが悪いんだよ ねえエッちゃん!…   ……分かった! 僕分かったよ… 誤解されないようにするには、これが一番いいんだ!」 それまで私の隣で騒いでた彼は、急に足を止めて私と向き合って来た 「エッちゃん 僕は君の事が大好き 誰にも君を渡したくない」          CHU…☆ 「ごめん… エッちゃん……」  その日、ミズキは列車の中でも列車を降りてからも、ずっと手を繋いでくれていた。 泣いてる私の事をチラチラ見ながら そして 「許して……」  を、繰り返す。 さっき、街の駅の人がたくさんいる所でキスをして来たの。 思いっ切り突き飛ばしてやりたかったけど、出来なかった… でもその変わりに涙がたくさん出て来た  ミズキはひとつ大事な事を忘れてる… キスで自分の気持ちを伝えるだけじゃ、それはダメなんだ でも、今度は私がアンタにイジワルして、アンタが気付くまで私は何も言わない。 ”エッちゃんは?エッちゃんは僕の事、どう思ってる? スキ? キライ? トモダチとしてじゃなくて……”  ミズキの”ゴメン…許して”を聞きながら、家までの帰り道 鼻が咬みたくなって、そこに止まってミズキから手を離そうとした そしたらミズキは焦ったように 「エッちゃん!」  って、手を掴み直したの。 パンツのゴムが切れて、逃げるように保健室まで走った時の事を思い出しちゃった。 あの頃さ… ユイがアンタから離れて…… ユイの事はあんなふうに追い掛けて行かなかったのに、私の事は追い掛けて来て…… そして私たちはいつも一緒だった 「鼻咬みたい」「アッ…… ごめ…」  解けるように緩んだ手がそっと離れ、そして彼はまた謝った ミズキはミズキなりに、私に気を使っているんだろう 鼻を咬み終わって歩き出すと、もうとっくに泣き止んでいる私の手を彼はまた繋いで来た。 手を繋ぐなんて事をしなかった私たち 何年も一緒にいたけど、初めて感じる彼の手のあたたかさと手のカタチ チカラ加減が分かってないのか、繋ぐというより手を掴まれてるみたいにぎこちない 手を繋いだ事、なかったもんね  私たち…… 私もミズキの事好きだよ…… でも… 私のこの好きって気持ちは、どういう好きなんだろう…… ミズキは男の子…… ミズキはトモダチ……
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