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2、私の立場

「志乃、遅かったじゃないか」 「ごめんなさい、新人君に色々教えてたら遅くなっちゃったの」 「理由はどうあれ、遅れた責任を取らないと」 …この男の性癖につきあうのは慣れた。今さらなんとも思わない。風俗で働いてたの、演技なら得意中の得意。 「ほら、早く脱いで」 カバンをテーブルに置き、春物の薄手のコートをクローゼットにかける。 淡い桜色をした薄手のニットに、白と黒の幾何学模様のミニスカート。 足を綺麗に見せるストッキングに身長を盛るための白いヒールパンプス。 服が好きで、いつも可愛く見えるように服を選ぶ。 服を選ぶ時間がすごく好きだし、みんなに褒められるのも好き。 でも、この人は私の服なんて見てくれない。 股のゆるい若い女がいればそれでいいの。 私を求めてるわけじゃない、SEXのできる女を求めてるの。 …可愛い服着たって、私には何の意味もない。 この人にとって服なんて、どうでもいいただの布なの。 どうせ、すぐに脱ぐものなの。 「そのストッキング破きたくなるね…」 トップスを脱いでる時、ベットに押し倒された。 スカートの中に手を入れ、ストッキングに手をかける。 「乱暴されるのが好きな志乃は、きっと好きだよね」 ストッキングを下に下ろすことはせずに、左右に引っ張った。 ビリビリとストッキングは裂けていく。 「いいね、ストッキング破くの。今度からはストッキング履いてきてよ。その度に破くから」 …いくらかかるのよ。 ストッキング毎回破られてたら、家計に大打撃。 「オーナーが言うならいつでも履いてきますよ」 「オーナーじゃないだろ、ここでは」 「でも、オーナーが呼びなれてるので…」 「いいだろ、風俗の時は聡って呼んでたんだから。それに敬語もなし」 「わかったよ、聡」 ブラの上から胸を触られ、下も下着の上からゆっくりと撫でられる。 まだ、声を出すのは早い。 息を少し荒くするだけ。 「ブラ、自分で外して」 上半身を起こし手を背中に回して、ブラのホックを外す。 ブラの中に入ってた胸が、丸見えに。 普通だったら恥ずかしいのだろうけど、慣れた。 でも、慣れてるなんて男に悟らせてはダメ。 男はいつでも初々しい反応が好きなの。 「は、ずしたよ…」 「志乃はいつになっても恥ずかしがるんだね」 もう1度、ベットに押し倒される。 顔が近づいてきて、唇と唇が触れた。 とても長くて、とても深い大人なキス。 「そんな志乃のことが好きなんだけどね」 「耳元で言わないでよ…」 「だって、志乃は耳が弱くて反応が可愛いんだから仕方ない」 胸を直接触られ、舐められる。 声出すけど、また弱く。 胸だけで声を強く出したら、挿入した時とかの声困っちゃうもん。 「志乃、下ぐしょぐしょだけど…そんなに早くして欲しい?」 「…分かってるくせに、焦らしてきて意地悪」 顔を少し赤くして、そっぽを向く。 本心を言ってるかのように見えるの。 「はいはい、俺はいじわるだからね」 下着の中に手を入れ、弱い所を中心に責めてくる。 あぁ、イかせたいのね。 じゃあ、イッてあげないと。 必死に手を動かしてる意味無くなるもんね。 「ね、ちょ…少し、す、こしは…優しくして…」 「聞こえない」 「イッ…ちゃうから、や、さしっ…く」 「なら、このままイかせてあげる」 聡はもっと必死に、手を動かした。 なんだか、可哀想。 全部演技なのに、私に振り回されて。 つい、笑っちゃいそうになる。 息をきらせて、強のある声を出す。 イク時は大きい声出してあげる。 イッた後は足を少し痙攣してるように、動かす。 誰がどう見ても、演技なんてわからないはず。 「志乃はいやらしい子だね、もうイッちゃった」 「うるさい…!恥ずかしいから言葉にしないで…」 スカートと下着を脱がして、私は何もまとわない姿になった。聡も同じ。 「ほら、目隠しして」 渡された目隠しを慣れた手つきで目隠しする。 目隠しをした手は、手錠がかけられ私は何も出来ない状態になった。 「何も見えなくて、何もできない姿。…いいね、何度見ても興奮する」 聡の…この男の性癖はこれ。 抵抗出来ない体制の女とSEXすること。 女は弱い生き物だから、弱い体制が1番興奮する。 …前に聡から聞いた言葉。 女の私に堂々と男尊女卑の発言をしたの。 頭弱い思う。 「挿れるからね」 聡はいつまで経っても、挿れるのが上手くない。 もちろん、挿れた後も。 演技するから関係ないけど、もう少し上手くできたら演技もしやすいんだけど。 「志乃の中、気持ちいよ」 「私、も…気も、ちいい…」 奥に突くのと同時に、声を出す。 今までで1番高くて艶のある声を。 その声にそそられて、聡は必死に腰を振る。 目隠しが無かったら、必死に腰を振る哀れな聡の顔が見えるんだけどな。 見て笑ってやりたい、全部演技だよって言いたい。 私の手のひらで弄ばれてるって。どんな反応するのかな。 ◇◆◇◆◇ 「明日早いから先帰るわ」 テーブルにホテル代をボンッと置き、聡は先に出て行った。 …聡はイクの遅すぎる。 私が腰痛くなっちゃった。 「はぁ…この生活いつまで続くの」 毎日接客、週2で聡とSEX。 …たくさん働いてるから、お金はある。 なのに、遊ぶ時間が無い。 世間的にはまだ24歳、でも、私的にはもう24歳。 こんな生活してたら、私の人生終わってるが口癖になるって。 楽しいことなんて何も無い、ただただ定員として、女として、言われるがまま。 私の生きてる意味ってなんだろう。 私は何がしたいんだろう。 どうなるんだろう、これからの私の人生。
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