6 / 6

最終話 セフレでいいから

 優哉の舌がゆっくりと、真麻の大事なところをなぞっていく。 「あっ、んんっ……くっ……」  声を漏らさないように、真麻は歯を食いしばる。  夏に大和によって、さんざん弄ばれたそこを、癒やすように優哉は口付けていった。   「真麻、気持ちいい?」  くぐもった声が聞こえてきた。 「うん……うん……」  素直に答えることができた。  優哉の口淫が優しかったからもしれない。 ……こんなところで……誰かに見られたらどうしよう……。  頭では警告がなってるのに、優哉を撥ねのけることができない。  それどころか、危険なシチュエーションに真麻の背筋はぞくぞくと快感に震える。  じゅぽっと水音がした。 「すごいよ、真麻。今、すごい感じてるよね。べちゃべちゃだよ」  きれいにしてあげるから、という言葉のあとに、ねっとりとしたものが割れ目に這い回る。 「あっ、んっ……んんっっ!」  優哉の舌が、あふれ出る愛液を舐めとるように動き回る。  真麻の腰が快感で跳ねた。  むきだしの太ももが、冬の風にさらされ冷えるはずなのに、熱をもったかのように熱い。  じゅぽっと、膣口に舌が差入れられ、浅いところを出入りしはじめた。優哉の顔が真麻の秘所にこれ以上近づけないほど、接近している。  ぴちょぴちょと舐める音が聞こえてきた。  はあはあと真麻の息が荒くなっていく。でも、まだイけない。一番敏感なところが手つかずだった。 「優哉……もっと……上、舐めて……」  大和には、そんなふうにおねだりなんてできなかった。いつも、されるがままだったのに。 「やらしいな、真麻は」    ちょっと嬉しそうな声が聞こえてきて、優哉は頭を少しずらした。  そして、すでに大きくなっている真麻のクリトリスにふっと息をかけた。 「んんっ!」  軽い刺激なのに、真麻は足が跳ねてしまう。両足を、優哉が持ち上げなおす。真麻も、彼がやりやすいように自分の足をかかえた。  冬の公園で、秘所を男に舐めさせるために自分で足を持っている。  その状況に真麻の快感が加速する。  ちろりと、優哉の舌が味見をするようにクリトリスを舐めた。 「あっんっっ!」 「ここが一番感じるみたいだね」  舌先がゆっくりとクリトリスをなぶりはじめた。優しく丁寧に、味わうかのように行き来しだす。  真麻の背中にぞくぞくと快感が走る。もうどうなってもいいとすら思った。  優哉の舌がしばらく、真麻の勃起した敏感な部分をねぶったあと、ちゅうと唇で吸い付く。  唇の中で舌がちろちろと動き回った。 「あっ、いいっ、いいっ、気持ちいいよっ、優哉ぁ……んんっ」  真麻の言葉には返事はなかったが、その代わり、舌の動きが強くなった。  クリトリスに吸い付いたまま、優哉は舌の動きを強める。  真麻のそこは、優哉の唇に激しくなぶられていた。  ぞわぞわと、快感が真麻の全身をつらぬいていく。足が震えて、自分では支えきれなくなった。  ぶしゅぶしゅと、はしたなく愛液が漏れ、真麻の瞳に涙が浮かぶ。   「いくっ、いくっ、いっちゃう……!」  それが合図かのように、じゅぶっと優哉は強くクリトリスを吸い上げた。 「あっあっあっあっあああああああああっ」  一瞬意識が途切れたかと真麻は思った。   「……大丈夫?」  立ち上がった優哉が、真麻を抱きしめてくれる。  男の子って、ほんとはこんなに優しいんだ、と、ぼんやりと真麻は思っていた。 「ごめん、真麻、俺、我慢できなくて……気持ちよくなってくれたみたいで嬉しいよ」  優哉の長い腕が、真麻の背中を撫でた。まだ快感が残っている体が、ぞわりと反応する。 「優哉……私……」  ごめんね、優哉が好きかどうか判らない。  大和に向かっていたような激しい感情はわき上がっていなかった。 「いいんだ、真麻。俺のことなんて好きにならなくていいから」    驚くような言葉が優哉から漏れた。 「まだ、真麻は大和のことを忘れられてない。もし、忘れられた時に、俺のこと考えてくれたら……。それまで側にはいさせてほしい」 「……友だちってこと……?」 「……うん。でも……寂しい時は呼んでよ。真麻のためなら何でもするから」  心はなくてもいい、体だけでもいいから。セフレでいいから、と言っているのだ。  真麻は、その気持ちが痛いほど分かった。自分もそうだったから。  セフレでいいから、側にいられるのなら。あの日の自分はそうやって大和にしがみついて、そして捨てられた。 「……うん、ありがとう。優哉……」  でも、優哉のことは、切り捨てることなんてできなかった。  私、大和よりずるいのかもしれない。  だけども、抱き留めてくれる優哉の腕が暖かくて、離れられそうになかった。  こんなふうに始まってもいいのかもしれない。冬の風の中、真麻はそっと目を閉じて、そのぬくもりを味わっていた。 【終】  
スキ!
スキ!
スキ!
スキ!
いいね
ドキドキ
胸キュン
エロい
切ない
かわいい

ともだちとシェアしよう!

この小説を読んだ人におすすめの作品

戦時下の恋は、絶望で終焉を迎えたはずだった。
1
完結済/7話/9,631文字/34
2017年12月12日
年の瀬、道端に倒れている青年を拾ったら。中華系シンデレラストーリーです。
3
3
2
1
2
3
完結済/6話/9,994文字/212
2018年1月8日
あたたかな部屋で待つ、愛しい人。
4
3
3
5
完結済/3話/4,387文字/78
2018年1月8日
憧れの先生のモデルをすることになった楓。二人きりの部屋で先生の視線が身体を疼かせる。
3
1
3
1
完結済/1話/6,115文字/79
2018年1月13日
大学時代に告白して振られた男友達と、友人の結婚式で再会した玲愛、何となく付き合いが復活したものの……
完結済/1話/9,924文字/40
2018年1月14日
自分宛でないバレンタインチョコを見つけてしまった俺は、嫉妬のままに彼女に手を伸ばす……
4
2
2
2
完結済/3話/5,764文字/46
2018年1月14日