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第4話

 リオンの下から抜け出そうともがいたが、それは彼を喜ばせる行為でしかなく、獲物を狩る男の本能に火をつけてしまったらしい。 「あんっ」  薄い下生えを弄んでいた指は、明確な目的を持ってそこを割り開いた。左右に広げられた媚肉の奥の、鞘を被った真珠を優しく撫でられる。 「ひっ……」  過敏な部分に触られて、エリーナの身体は弧を描いた。  その反動で下着がずれて、豊かな胸が露わになる。 「美味そうだ」  肉食獣の如く舌なめずりしたリオンは、大きく口を開けて乳房にむしゃぶりついた。 「あぁぁん」  肉芽を弄られ、柔らかな胸をもてあそばれ、いやいやとエリーナはかぶりを振った。しかし彼は意に介すことなく、エリーナを責め立てる。  愛蜜が溢れ出し、両足の間からくちゅくちゅと卑猥な音が響き出す。身体の芯が疼いて、知らず腰がうごめいてしまった。子宮がきゅうっと収縮して、彼を欲して意識もとろめき出す。 「リ……リオン様ぁ……」  桜色の乳頭を強く吸われ、甘えた声が出た。  本当はこんなことしてはいけないのに。  彼は一国の王子で、自分はただのメイドだ。  だからたとえ遊びだったとしても、自分は彼に抱かれてはいけない。  しかし、毎夜可愛がられている身体は素直で、もっともっとと快感を欲してしまう。 「あぁ、あぁぁ……リオン様、おやめください……っ」  こんな自分と王子の関係を知ったら、母親は何と言うだろう?  そう思って、エリーナの胸はずきんと痛んだ。  家族のためにメイドとして王宮で働くと言った時、母親は静かに泣いた。 「あなたに苦労を掛けてごめんなさい」と。「年頃の女の子ならば、もっと遊びたいだろし、恋もしたいに違いなのに……」と。 「お母さん、そんなこと言わないで。私は大丈夫。一生結婚なんてしないもの!」  母親の手を握り、笑顔で言った言葉に偽りはなかった。  エリーナは自分だけの幸せなんて考えていない。いや、むしろ自分の幸せなんてどうでもいい。優しい母親と、幼い妹たちが元気に立派に育ってくれればいいのだ。それがエリーナの幸せで生きる目的なのだから。 「いけませんっ! リオン様……っ」  鞘の向けた真珠を嬲り、蜜がたっぷりと絡んだ指を、リオンはゆっくりと挿入してきた。 「ひゃぁ……あぁぁん」  眦に快楽の涙が滲み、自然と足が開いてしまう。  腰は揺れ、はしたないと思うのに甘い嬌声は止められない。  いつの間にかエリーナは彼の広い背中に腕を回し、自ら胸の先端を押しつけるように抱きついていた。
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