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第2話・季節外れの大掃除

 最後に片付けたのはいつだったっけ? 思ったより荒れた室内に、一気にやる気をなくす。  とりあえず、寒いけどエアコンを止めて窓を開けた。白い息が風に靡く。  点在する脱ぎ捨てられた服を片っ端から拾って洗濯機に放り込む。パンパンになったそこに適当に洗剤と柔軟剤を入れて、スイッチを押した。食べ散らかしたポテトチップスの袋、夜中に食べたカップラーメンの容器、エトセトラ。拾ってはゴミ箱に捨てたけど、ゴミ箱もいっぱいになって大きな指定袋に変えた。  一人だと本当に干物生活で片付けなきゃいけなくなる度に後悔するけど、するのは一瞬で、気がつけばまた散らかる。仕事先のデスクは散らからないし、監視があれば多分ここまで行かないんじゃないかと思う。  ようやく床が見えたところでハタキを使ってホコリを落とす。キッチンのカウンターから観葉植物の葉まで、しっかりと。ある程度落ちたら掃除機のスイッチを入れた。ゴミを吸う時にランプが光るタイプのもので、これも掃除のやる気をおこすために買ったんだけど、ランプが点いただけでテンションが上がったのは最初だけで、すぐに飽きた。カーペットに吸い口を宛てた瞬間、ランプが赤く光ってなかなか消えない。こんなにホコリが溜まってたのかとよく見れば、チョコレートの銀紙が詰まっていた。  掃除機をかけたら次は拭き掃除。窓もソファも床も、あまり使わない雑巾を絞って拭いていく。学校の廊下で競走したな、とふと思い出して懐かしくなった。  一通り掃除を終えて、ふと思い出した。来るのは夕方五時、つまりは夕食をここで食べる可能性があるということ。 ――じゃあ、もしかしたらお泊まりも……?  ボクは決めた。幸と今夜を共に過ごすことを。夕食だけ食べてハイさようなら、なんて聖人君子じゃあるまいし。未経験じゃないし、ウブな高校生でも枯れたおじさんでもないのだから。  ピーっと合図の音が鳴って洗濯機が止まった。ハンガーにかけてはベランダに干す。ついでに手すりも拭いて、布団と毛布と枕も干した。寒いけど、日が出ていてきっと気持ちいいはず。夜が楽しみだ。  シーツと枕カバーを洗濯機に入れて、二度目のスイッチオン。これは干しても間に合わないから、乾燥機もかけよう。これで洗濯物は片付いた。
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