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第19話

 正義が帰ってきたのはいつもと同じ時間。  さくらは正義を出迎えるなり、思わず抱きついていた。 「……さくら?」 「怖くて外に出られなかった」 「そうか。分かった。ちゃんとするから」  急にふわりと体が浮くと、正義にお姫様抱っこをされていて、そのまま寝室に運ばれてしまう。  せっかく買ったダブルベッドはようやく最近、使われ始めたところだ。  グレーを基調にした寝具は、正義とさくらで決めた。  さくらをベッドに寝かされると、正義は間接照明を着ける。  それは、さくらがお願いして買ったものだ。 「今日はどうしたい?」 「あ……えっ……と」  思わぬ質問に、さくらが目を逸らすと壁に手を突かされた。  そして後ろから抱きしめられると、そのまま柔らかい丘に手が伸びる。  シャツ越しに触れられるだけでも、さくらは甘い吐息を漏らしてしまい、理性は吹き飛んでしまう。  ボタンがひとつひとつ取られていくと、同時にさくらの胸も高鳴る。  首筋に舌先這うと、体を震わせて正義の名前を呼んでしまう。 「可愛いな」 「だって……。やっ……そこ……やっあ……」  かぷりと首を甘噛みされると、そのまま耳朶を舐められる。  そしてねちねちと舐めまわされて、そしてそのまま顎を持たれて振り向かれるとキスをされた。  吐息が漏れるような淫靡なキスに、さくら自身が酔っていた。 「あっ……んっ……んっ……ふっあ……」 「声が、いつも違うけど?」 「そんなこと……ない……ふっあ……あ……」  口腔を舐られつつ、ブラをずらされて露わになった胸をやわやわと揉まれると、さらにさくらの吐息が荒くなる。  けれどキスが終わることなく、貪るようなキスなるばかりだ。  互いに唾液を絡ませて、求め合うように舌先を絡める。  同時、先端を摘ままれると、さくらや「ひっあ……」と小さな甘い声をあげる。 「そんな声をだして、まだこれからだろ?」 「だって……正義のことが好きだから……んっ……キスだけじゃ、もう嫌だから」 「俺だって、あんな生活したくない」  途端に、キスが止むと正義はさくらのピンク色の先端を摘まみながら首筋を舐める。  それだけでも体が震えて、膝立ちの足が震えるというのに、さらに捏ねまわされる。  けれどさくらは嫌だとは言わずに、正義に思わず言っていた。 「ここ、凄く気持ちいい……。正義、指が長くて、器用だから……」 「そういう事、言えるようになったのか。へえ……」 「あ……の……だって……子供……も欲しい……ひっあ……そっこぉ……やっあぁ……」  強く摘ままれて捏ねまわされると、さくらは一気に快楽の頂きに昇りつめそうになる。  まだダメだと必死に堪えると、正義の指先はスカートを捲りあげて下着をずり落ろす。  そして、秘丘を撫でると、すぐに蜜で溢れた。 「こんなに我慢して。もう欲しいとか?」 「ちが……。私、そういうん……じゃ」 「ほんとに?」  耳朶で甘く囁かれ、さくらはぶるりと体を震わせた。  熱っぽい声音と、いつもは聞かない低音。  それだけでも充分過ぎるというのに――。 「お願い……もう、頂戴……」 「まだ、そんなに弄ってないけど? いいの?」 「だって……。欲しいから」 「子供も?」  正義から言われることは全て恥ずかしく、もう声に出して言えないと、さくらは頬を染めながら頷いた。 「じゃあ、そのまま……」  スカートを捲りあげて男根を蜜口にあてがうと、ぬりゅっと入るのが分かる。  ゆっくりと入ると、そのまま一気に最奥を目指していく。 「あっ……んっ……。正義、本当に、いいの?」 「いいだろ? そもそも、俺は初めからそのつもりだし」  隘路が開き、熱を受け入れる。  最奥まではまだ少しきついようで、正義は切なく吐息を漏らした。  が、すぐにゆっくりと抜き差しを始めると、さくらは一気に余裕がなくなり腰が揺れる。  しかも、正義の脈打つような熱を腹の中で感じると、さくらはより一層感じやすくなり、吐息は淫らになる。 「あっ……やっ……そこぉ……」 「さくらは、感じやすいみたいだな」 「ちが……んっ……もっと……もっと……正義から好きって言われたいっ」 「煽るなよ……今日は、もっとゆっくりって……」  途端、正義は律動を速める。  熱は膨張し、ズンズンと最奥を攻める。  しかも、それを咥え込むように隘路はみっちりと締め付けていて、さくらも何度も背を仰け反らせていた。 「あっ……やっ……イキ……そう」 「俺も……さくら。さくら……好きだ。愛してる」  ぎゅっとさくらの手を握ると、激しくゆさぶられて、熱が腹の中で爆ぜた。  同時に、白い白濁が飛散するときゅっと飲み込むように膣が絞まる。 「あっ……あっ……」  多過ぎる精は足を伝い、シーツを汚した。  しかし、ふたりは抱き合ったまま離れることは出来なかった。  けれどすぐに正義はさくらを抱きしめ直すと、ベッドに組み敷く。  ドキリと胸を鳴らすと、熱っぽく見つめられた。 「今日は声が枯れるまでだ」
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