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第10話
そのまま廊下に寝かされると、着ていたブラウスのボタンを乱暴に取ろうとする。
今までならきっと困惑していたし、やめて欲しいなんて思ったろう。
でも、さくらはそんな風に求められることで正義からの熱を感じているようで、頬が染まり口元が緩んだ。
「あの……そんなに乱暴にしたら、ボタン取れちゃうから」
「取れても、俺が付けてやるから」
「そういうのは、私自分で出来るし……んっ……やっ……」
下着越しに正義は膨らみに顔を埋めてくると、そっとずらして胸を露わにされる。
すると正義はすぐに先端を舐め初めて、ちゅっと音を立てるようにわざと吸い付いてくる。
思わずさくらは正義にしがみついて甘い吐息を漏らすが、正義は止めることなくピンク色の突起を舐り始める。
舌先で転がされると、さくらも堪えきれずに喘いでしまう。
恥ずかしさで顔を覆う。
「顔を見せろよ。せっかくなんだから」
「やっ……だめ」
そう言いつつ、さくらは複雑だった。
ふたりだけの蕩ける時間を過ごしているとういのに、さくらは顔を隠して逃げている。
それでは、ピアノ教室に通うママに、いつか、本当にいつかなのだが、正義が取られてしまうのではないかと思えたのだ。
「正義……」
名前を呼びながら、胸元を見ると正義はちらりとさくらを見て来る。
「俺を見てろよ」
「うん……」
「さくらの恥ずかしいこと、全部知り尽くすつもりだからな」
「あの……それは、別に……ひっあ……」
「ここだけじゃ物足りないだろ?」
ピンク色の先端を舐めながら、正義はするりとスカートの中に手を忍ばせて亀裂をなぞる。
じわりと蜜が溢れて、さくらは恥ずかしい想いで満ちてくる。
貪るように突起を舐めているというのに、左手は器用に下着を脱がす。
(正義って器用過ぎるっ)
声楽だけでなく、ピアノも卒なくこなしていた正を思い出してしまう。
さくらは熱で体中が火照り、体の芯まで熱くなっていた。
正義から亀裂をなぞられて、蜜を溢れさせてしまうと下肢はジンジンと疼いてしまう。
胸を執拗に舐るものだから、胸元は正義の唾液で汚れていた。
「どうする? 続きもここで?」
「あの……」
(素直に言っても、嫌われないかな)
さくらは廊下で抱き合いたいなど恥ずかしくて言えず、けれど、ソファやベッドで再度求め合うことも出来ずに、もじもじとした。
本当は、このまま続けて欲しい。
それは心の中で決まっているというのに、言い出せない。
「続けていいか? そもそも、さくらだって移動とか面倒だろ」
「……うん……続けて……」
「どうしたんだよ、今日は素直だな」
「別に、正義を好きなだけだから」
「好きなら、もっと素直になれよ」
「……うん」
頭にピアノ教室のママ達がよぎる。
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