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第18話

・・・・・  ―――ダンッ! 「やっ……!」  元々会う予定ではあったけど、時間も時間でどうしようか悩んだ私に「来てください」と言ったのは周くんだった。  佐野が先に社から出て行って、ふたりきりになったのにそれからの周くんは『四ノ宮くん』の笑顔を浮かべて私に手を差し出した。  会社を出るまでは四ノ宮でいるからね、なんて言って。  でもお昼には周くんになったじゃないと返しかけて――思い出して自滅しそうになったからグッと堪えた。  でも頭から追い出そうとすればするほどお昼の周くんの声とか指とかがよみがえってきてどうにかなりそうになって、必死にこらえて周くんと一緒に電車に乗った。 「嫌?……うそばっかりですよね」  口数が少なくなった私を「どうしたの?」なんて優しく笑ってくれてた周くんは今、どこにもいない。  玄関をあけてくれて、どうぞって先に通してくれたと思ったらいきなり腕をひっぱられて、内扉に背中を押しつけられている。 「ウソじゃない……」 「じゃあ、これなーに?」 「……っ!」  スカートの裾から遠慮なしに手を入れられ、周くんの手はストッキングと下着の中に侵入してきた。そしてすぐにそこへとたどりつく。  ――クチュ、と水音が耳に届いた。 「ほら。これ、なーに?」 「……っ、だ、って」 「佐野さんといた時からこうだったんですか?先輩」 「そんなわけ!っあっ?ちょっ……」 「あーあ……どんどんたれてきちゃうね。やらしーなぁ先輩は」  会議室の時みたいに焦らすことなくすぐに指を挿入(いれ)てきた周くんは、ビクリと反応した私の腰を左手でしっかり掴んだ上、逃がさないとばかりに内扉に張りつける。  指を出し()れするだけじゃなくて、(なか)で長い指が折り曲げられて私のイイところを的確に突かれて、膝ががくがくしてきた。  なのに耳元の周くんの声はベッドの中みたいに甘くない。  意地悪だし、何より――― 「ん…ぁはっ、あっ……やめ、……っ」 「ん?何か言いました?せ、ん、ぱ、い」 「あっ……!……、それ、や、めて……!」 「やめて?何をですか?指でイくのが嫌ですか?それとも会社と変わらない僕の話し方ですか?ねえ、先輩」 「あっ……!あ、あっ……」  わかってるくせに。  でももう言葉に出来なくて見上げると、玄関のライトを背にした周くんが心底楽しそうに笑っていた。  逆光で微笑む周くんは壮絶に色っぽい。   「目、潤んじゃってる。気持ちいいから?……それとも、羞恥からですか?」 「んんっ……ぅあっ、ん、あっ」 「はは、かーわいい。……敬語攻めに弱かったんですね?先輩って」 「んぁあっ……!」  ググ、と指の動きが強まった―――と思ったら、ぴたっと止まった。 「……っあ、あ……っ?」 「もう足ガクガクじゃないですか。……っしょ」  指が抜かれ、パタパタと何かが玄関に染みを作る。  羞恥でますます顔が熱くなる暇もなく、あっという間に周くんが私を抱え込んだ。いわゆるお姫様抱っこだ。ご丁寧にヒールを脱がしてくれたけど、そうやって触れられるだけで今はもうダメかもしれない。  私を抱えたまま周くんは廊下を歩く。  膝の裏に触れていることも、周くんの胸元にいるから伝わってくる身体の熱も、全部が私の何かを外していく。 「あまねく……」  途中にあるベッドルームのドアを通りすぎた。  なんでと周くんを見ると、涼しい顔をしてそのままリビングへ入る。唇の端が上がっている。そのまま投げ込まれるようにソファに押し倒された。  周くんはベルトに手をかけながら、相変わらず余裕そうに笑っている。 「その顔。ベッド行きたかったんですか?」 「……っ!」 「えっちだなぁ先輩は。……ねえ。もう、したい?」 「ぁ……っ」 「ねえ先輩。オレが欲しい?」 「……し……」 「何?聞こえません」 「……周くんが、欲し」  ―――ぐちゅっ! 「んあぁ……っ!」  言い終わる前に一気に貫かれた。  圧迫感に声が掠れる。 「ぁ……っあ!あっ」 「……は……キッツ……」  奥まで挿入()れた腰をゆらりと揺らしながら、周くんは薄く息を吐き出した。
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