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第49話

・・・・・ 「――いたっ……!」  どうぞ、と社長室に先に通されたと思ったら、背中からドアに押しつけられた。  痛い。ただ痛い。だって、ひとつの遠慮も気遣いも何もない。  腕で抑えつけられるならまだしも、身体ごとぴったり私にくっついてるから、ドアとの間にはさまれてるみたいなものだ。  膝は周くんの足で割られていて、顔はすぐ横にあるけど近すぎて見えない。  背中は冷たくてかたい。動けない。 (痛いし、怖い……)  周くんは黙ったまま動かない。  でも今は就業中で、問題ないとは言ってたけど周くんは本来外回りに行くはずだった。私だって詰まってはないけど仕事はある。ここで時間を費やすわけにはいかない。 「話って何?」  努めて冷静な声を出す。  すると、押しつけられていた身体が少し離れた。顔を見ようとしたら―― 「っ!?」  唇のまわりを舐められ、驚いて口を開くとあっという間に舌が入ってくる。 「ん、ふぅ、……っ、!!」  シャツの上から胸を揉みしだかれ、反対の手はおしりに回った。 (だめ、流されちゃ……!)  こういうのをやめたいのに。  佐野に指摘されたからってことじゃなくて、私も就業時間中こうやって流されるのをどうにかやめたいと思っていたから。  私らしくない。私が私じゃなくなっていくのが嫌だ。  舌から逃れようとしたら今度は顎を掴まれた。おしりを撫でまわす感触がなくなった代わりにその手で無理矢理口を開かされて、周くんの舌は私の咥内を貪るように奥へ奥へと入ってくる。 「ぅ、……っ、あ、ハッ……」 (苦しい、息ができない)  口の横から唾液が垂れていくのがわかった。  周くんはそれでもキスをやめない。  ううん、キスじゃない。こんなキスは知らない。  快感と苦しさが混ざって、息がしにくくて、何も考えられなくなってくる。 「んぅ……は、っ、……っ、っ!」  必死に身体をよじらせる私を、周くんは逃がさないというように腰に回した手を強めた。  掴まれた顎から手が離される。 (やっと息が――) 「……流されてくださいよ」 「っ……?」 「今までみたいに素直に抱かれてくださいよ」  周くんはうわ言みたいにつぶやいて、素早く私の下着へと手をすべらせた。  膝を閉じようとしたけど間に周くんの脚があるからできるはずもなく、簡単に下着の中に侵入される。 「あっ……!」 「ほら。もう濡れまくってる」 「や、……っ、ん、ん、っ、だ、め……!」 「だめじゃないでしょう?ココ……ぷっくり膨らんでるし、擦るだけでどんどんあふれてきますよ」 「っあ、あぁ、あ、あ、……、あっ、だめ、……!」 「外だけじゃ苦しくなってきましたね……(なか)に欲しいでしょう?」  長い指が入り口に触れる。  2本くらいは簡単に呑みこんでしまう状態なことだってことくらい自覚していた。また流されちゃう―― 「だめ……っ!」  ――と思った瞬間、周くんを突き飛ばしていた。
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