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第33話

 あたたかさと苦しさ、両方を感じながら身体を動かそうとする。 (……あれ?)  腕も脚も動かせなくて、私はぼんやりと目を開けた。 (真っ暗……?)  おぼえているかぎりのこの部屋の光景は、ブラインドから煌々と外の光が入ってきていて――そうか。今はしっかり閉じているんだ。 (でもなんで動けな) 「起きました?」 「へっ!?」  すぐ上から周くんの声がして、思いきり声が出た。  そんな私の反応にくすくす笑っている。意識がだいぶハッキリしてきた。腕を動かせないのは周くんにがっちりと抱きしめられているから。脚が動かせないのは、これもまた周くんの両脚に挟められているからだ。  私が身をよじらせても周くんが力を強める。離さないとでもいうように、これまで抱きしめられたどんな時よりも強く。 「……苦しいよ、周くん」 「やですよ。オレがいない間にすぐどっか行っちゃうから」  ぎゅう、とまた力がこもる。 「行かないよ」 「どうですかねぇ」 「行かないってば…」 「……苦しいですか?」 「…苦しいけど……あったかい」 「オレの愛みたいですね」 「な、に……言ってんの」 「ふふ。少しはドキッとしました?」 (少しどころか……) (ていうか、僕じゃなくてオレのままだし) 「……そんなこと言うの、珍しいね」 「ちょっとね。やりすぎちゃったし」 「え?」 「かなり泣かせちゃったし、声、枯れてるし、気絶させちゃったし」 「……っ!」 「琴乃さんがここまでMだったなんて思いませんでした」 「ちがっ」 「違わないでしょ?……ほら」 「んっ」  周くんの手が下に伸びて、ソコを撫でた。  そのまま長い指は簡単に膣内(なか)挿入(はい)って、くちゅ、と淫らな音を立てる。でも指は動かなくて、じっとしていた。それが妙にぞわぞわさせる。 「ココ、まだ膨らんでるし……まだ濡れてる」 「……っもう、無理だってば……」 「掠れてる声も色っぽいですね」 「ばかなこと、……っ言わないで、抜いて……っ」 「じゃあちゃんと答えてくださいね」 「……っ?」 「佐野さんとキスして、感じたんですよね?」  ぐ、と奥で指が曲がった。 「……っ!や、……っ」 「さっきは喘いでばっかでまともな答え聞けなかったから」 「や、……ほんとに、感じてなんか……っ」 「絶対に?じゃあなんであんな顔してたんです?」 「キス、したんじゃな……っ、され、た、けど……っ」 「そここだわります?まぁいいけど。……で?」 「……っ、私、は……ずっと……周くんに、会いたくて……っ」 「うん、それで?」 「んぅっ……、会いたくて、さわ、り、たくて……」 「……うん」 「だから、……ぁ、っ、佐野に、感じたんじゃ……っ」 「ホントはオレとキスしたかった?」 「ん、っ……」 「だから勝手に身体が反応したのかなぁ」 「ちがっ……あ」 「違わないでしょう。オレに抱かれたかったんですよね?」 「ぅ、ん……っ!ぁ、っ……ぁあ!??」  ――瞬間、ようやく指を抜かれたと思ったら左脚を大きく持ち上げられ――周くんが挿入(はい)ってきた。 「はは……っ、濡れまくってるから簡単に入ったね」 「んっ……!も、むり……っ!」 「だって琴乃はオレに抱かれたい状態だと他の男からキスされても感じるんでしょ?」 「あ、あ、あぁ、あっ」 「なら、存分に抱いておかないとね……っ!」 「やっ……!もう、ゆるし……っ、んぅ……」 「……っ、朝まで抱きつぶしてあげるね、琴乃」
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