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第31話

・・・・・  完全に下りていないブラインドの隙間から、煌々と灯りが差し込んでいる。眠らない街の真ん中にあるマンションは周くんの年齢からすれば普通とても住めそうな場所じゃない。というか、私だって住めない。佐野だってたぶん住めない。  初めて来た時、「管理してるのが親戚なんで安くしてもらってるんです」なんて澄まして答えてたけど、今なら全部が納得いく。  社長の息子としての手厚い待遇だったわけだ。  ……なんて言ったら絶対心底嫌そうな顔をされるから、言わないけど。 (っていうか……っ、今そんな場合じゃない……っ!) 「ね、ねえ……っ」 「なんですか?」 「もうやだ、これ……!」  質の良いふわふわのベッドは、私が身体を動かしたところでスプリングの音なんてしない。  来て早々寝室に連れ込まれたと思ったらあっという間に脱がされかけた。かけた、というのは、私のシャツを利用して両腕を後ろ手に縛られているから。何も出来ないのをいいことに、パンツとストッキング、下着は全部周くんの手によって脱がされた。  私は今、上にずらされたブラと後ろ手に絡まるシャツだけを身にまとっている。  そして脚は、大きく左右に開かされていた。本当は閉じたいのに、閉じさせてもらえない。恥ずかしくてたまらない。 (でも……閉じるともっと変な感覚にっ……) 「ふふ。いい眺め」 「……っ、見ないで……っ」 「それは無理な相談ですね。ほら……コレ、もう少し強くしましょうか?」 「あっ!やっ……あぁ!!」  小さく振動するソレを膣内(なか)に滑り込まされて何分経つだろう。  ベッドの上に腰をおろし、膝を立てさせられた状態で開脚させられた私を、周くんはスーツのままで愉しそうに見つめては手元のリモコンで操作していた。  気持ちよさと恥ずかしさで、涙が出てくる。 「今のは強すぎました?じゃあもう少し弱くしましょうね」 「……っ、あ、周く……も、ゆるし……」 「ん?許して?何をですか?……ああ、3日前、佐野さんにキスされた件について?」 「っ!あっ、ぁああああ!」 「あ、すみません。まちがえて2段階あげちゃいましたね」 「……っ、う、あっ……」 「結局あれから全然時間なくて、挨拶くらいしか出来てなかったし」 「あっ……はぁ……っ」 「気持ちよかった?でもイくギリギリでやめてるはずですよ」 「あぅ、あっ……」 (くらくらする……身体が熱い……) 「あーあ。泣いちゃいましたね」  周くんは立ち上がり、リモコンを置いて私の目の前に立った。  少しも乱れていないネクタイをしゅるりと解くと、にっこりと微笑む。自然とシャツのボタンを外していく指に目が吸い寄せられる。いつもはただ綺麗だと見惚れるだけだけど、今は違う。 (さわって……早く、さわって、ほし……) 「ねえ琴乃さん。今自分がどんな顔してるかわかります?」 「……っ、あっ……」 「それとも3日前から今日まで、ひとりでシました?」 「し、……てな……」 「ですよね。忙しかったですもんね」  シャツもインナーも、ベッドの脇へと落ちていく。  周くんはスラックスに手をかけた。静かな部屋に、ファスナーの下りる音が響く。 「うっわ……やっらしい顔」 「……?なに……?」 「自覚ないんですか?今の琴乃さん、モノ欲しそうな顔しまくり」  意地悪そうに笑う周くんの唇に今すぐ吸い付いてしまいたい。  だって、寝室に入ってから周くんは一度も私に触れていない。  脱がせて、ローターを挿入()れられて、あとは放置だ。手元のリモコンで強弱を調整して愉しそうに笑っていただけで、指1本触ってくれてない。 (もう我慢できない……!) 「周く……もう、欲しい……挿入()れて……」  強張っていた両脚を自然と大きく開いて、うわ言のように声がこぼれた。  周くんは一瞬驚いたように目を(みは)った気がしたけど、すぐにまた余裕綽々な顔に戻る。 「おねだりですか」 「お願い……お願い、周くん」 「いいですよ?じゃあまずコレ抜きますね」 「んっ……!」  にゅるりとローターを取り出されると、ぱたたっと小さく水音がした。ベッドに染みがついたけど、今はもうそんなことどうでもいい。  はやく周くんにさわってほしい。周くんが、欲しい。 「はい、どうぞ?」 「んんっ……!ち、ちがっ……!」  かわりに()しこまれたのは――長い、周くんの指。  ちがうと首を振る私の様子を、周くんはじっと見ながら指で膣内(なか)を掻き回し、じゅぼじゅぼと派手に水音を立てていく。 「違う?違わないでしょ?ほら、こんなにおいしそうに食べてますけど」 「ちがっ……んあ、あ!違う、周くん……っ!」 「じゃあ何が欲しいんです?」 「あっ、あぁ、ん、周くんの、っ……お……っ」 「うん、なーに?」  両腕を縛られているから周くんのソコに触れることができない。  身体を倒していっそのこと咥えてしまいたいけど、両脚をしっかり開かされてしまっているからそれもできない。 「……お、っきいの、くださ……っ」 「それもイイですね。――合、格……っ」 「んぁああっ……!!……っ、……!!」  一気に奥まで貫かれると同時に目の前がチカチカと光り――さあっと白くなった。
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