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〈終章・16〉

「全部挿入(はい)ったよ。痛い?」 「いたく、な……っ、きもち、い……っ」  うねうねと絡みついてくる蜜筒の中を、ゆっくり、ゆっくりと抽送する。 「こ、んな、はじめ、て……っ」 「はじめてしたわけじゃないじゃんか」  青い髪を撫でると、胡蝶蘭はふるふると首を振った。 「こんなに……()いのは……あああっ」  不意にキュウと締めつけてきては、どくどくと脈打ち、蜜をとめどなく溢れさせてくる。  折れそうな細腰を抱えて強めに内をかき混ぜると、彼女は言葉すら忘れたように乱れ狂った。 「ひあぁんっ! あっ! ああっ! はあっ、あぁ、ああ……っ!」 「好きだよ、胡蝶蘭。君が好きだ。大好きだ」  屹立の先端に、コリコリとした不思議な弾力を覚えて、小刻みにそこをノックする。 「ふあああっ! ああ! ああ! ひあぁっ、そ、そこ……」 「ここ? これ、気持ちいいの?」  幾度か突いてからわざとそこを外して抽送すると、彼女はいやいやをするように首を振る。 「欲しい?」 「もっと、もっと……っ、それ……」  望み通りに深い場所を抉る。胡蝶蘭は喜悦の涙を浮かべて、両脚を僕の腰へ巻きつけた。 「あ、こら、駄目だって。そんなにしたら、こっちが持たないから」 「もう、いく、もう、いっしょ、いっしょに、ちあ、き……っ」  蜜筒が一層うねり、締めつけを強くする。  ああ、もう、たまらない。  僕は求められるまま彼女の中を貪り、抉り、引き抜いてはまた突き入れ、ますます乱れ狂う彼女に息を合わせる。 「あああぁ、ちあ、ちあき、もう、ああ、ちあき――」 「胡蝶蘭……!」  僕たちは同時に果てた。  抱きしめたまま、彼女の奥へ迸りを注ぎこむ。  浅い蜜筒は多すぎるそれを受け止め切れず、繋がり合った場所からトロリトロリと逆流させてしまう。 「ねえ、胡蝶蘭、愛してるよ……」  意識が飛びかけているのだろうか。  焦点の定まらない青い瞳がこちらを捉え、紅い口唇が切れ切れに言葉を紡ぐ。 「……もう、いち、ど……」 「君を愛してる」  彼女は、紅い口唇を綻ばせて目を閉じた。  幾度だって繰り返す。    ――君が、望むなら。
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